2004 Fiscal Year Annual Research Report
2次形式および保型形式と関連する種々のゼータ関数の相互関係の研究
Project/Area Number |
15540049
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
青木 昇 立教大学, 理学部, 教授 (30183130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 文広 立教大学, 理学部, 教授 (20120884)
藤井 昭雄 立教大学, 理学部, 教授 (50097226)
大杉 英史 立教大学, 理学部, 講師 (80350289)
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Keywords | 楕円曲線 / アーベル多様体 / Tate-Safarevich群 / ゼータ関数 / ヤコビ和 / 概均質ベクトル空間 / リーマンゼータ関数 / トーリック環 |
Research Abstract |
研究代表者(青木)は主に楕円曲線やアーベル多様体の算術的な性質について研究した。特に、有理数体上の楕円曲線のTate-Shafarevich群の3-partの非有界性を示した。これは既にCasselsにより確認されている事実であるが、本研究では楕円曲線の新しい族に対して証明したものである。また代数曲線のヤコビ多様体の算術的性質の研究として、一般Catalan曲線のHodge予想の証明、およびFermat曲線の合同ゼータ関数への応用を見込んで、ヤコビ和のpurity問題についてEvertsの問題を否定的に解決した。 佐藤は、保型形式と概均質ベクトル空間のゼータ関数の関係を、Koecher-Maass型のDirichlet級数に焦点を当てて研究した。特に、そのp進体上の局所理論にとって必要となる特異級数の積分表示を、一般の多項式写像に拡張した形で証明した。 また、藤井は、リーマンゼータ関数の隣接する零点の間隔の分布に関連して、実部が1/2の場合のリーマンゼータ関数の値の平均的挙動に明示的な上界を与えた。また、偏角の多重平均に関していくつかの新しい結果を得た。 更に、大杉はトーリック環のGorenstein性について研究した。「Gorensteinトーリック環のh列はunimodal」という未解決予想に関連して、Athanasiadisは2003年の論文でcompressedな凸多面体に付随するトーリック環がGorensteinならば,h列がunimodalであることを示したが、付随する凸多面体のトーリック環がGorensteinとなる有限グラフを特徴付け、Gorensteinかつcompressedとなるような例の系列を与えた。
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Research Products
(6 results)