ニュートリノ混合とレプトジェネシスでのCPの破れの関係を探る研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15540276
• Research Institution: Osaka University
• Principal Investigator: 高杉 英一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00135633)
• Keywords: ニュートリノ / ニュートリノ混合 / CPの破れ / レプトジエネシス / 宇宙のバリオン数 / レプトン数の破れ

Research Abstract

次の課題の研究を行った。
(1)ニュートリノ系でのCPの破れの研究
低エネルギーでニュートリノ振動実験から決めることの出来るディラックCP位相と、高エネルギーでの例えばレプトジェネシスで現れるCPを破る位相(マヨラナ位相)との間の関係を調べた。特に、高エネルギーでのニュートリノ混合がbi-maximal混合である場合について、繰り込み群を用いて、これらの位相の関係を調べ、模型がすべての実験を再現出来ることを示した。また他の実験で得られる量である、二重ベータ崩壊での有効質量、V_<13>の大きさ等を調べた。レプトン数を破る過程である、μ→e+γなどの分岐比を計算した。
(2)クオーク系やレプトン系でのCPを破る位相を一元的に記述する模型の可能性を検討している。
(3)ニュートリノの質量の起源を統一理論の観点から研究している。

Research Products

• [Publications] Takahiro Miura 他: "The Renormalization Group Effect to the Bi-maximal Mixing"Phys.Rev. D68. 093009 (2003)
• [Publications] Takahiro Miura 他: "Prediction of |V_<13>| and the Dirac Phase in the Neutrino Mixing Matrix"Nucl.Phys. A721. 537-540 (2003)
• [Publications] Takahiro Miura 他: "The matter fluctuation effect to T violation"Nucl.Inst.Methods in Phys.Research. A503. 222 (2003)
• [Publications] E.Takasugi: "The μ^-+(Z,A)→μ^++(Z-2,A) transition"Nucl.Inst.Methods in Phys.Research. A508. 252 (2003)