2003 Fiscal Year Annual Research Report
新規な側鎖型液晶性アイオノマーの合成とその電気粘性効果に関する研究
Project/Area Number |
15560013
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中村 尚武 立命館大学, 理工学部, 教授 (10066722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 豊 立命館大学, 理工学部, 教授 (90160689)
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Keywords | 液晶 / 高分子液晶 / アイオノマー / 電気粘性効果 / ER効果 / 誘電率異方性 |
Research Abstract |
本年度はアイオノマー機能を持たない側鎖型液晶性高分子の合成と物性を中心に研究を進めた.これは,アイオノマー機能を持たない分だけ構造が簡単な側鎖型液晶性高分子について,最初に,種々の情報を確認しておくことが望ましいと考えた事による。 高分子骨格としては,その柔軟性を考慮してポリシロキサンとした.これに側鎖を導入し,側鎖型液晶性高分子を合成した.その際,側鎖中に,液晶発現に基本的役割を演ずる原子団であるメソゲン基を入れる事により,液晶性高分子を得た.メソゲン基には正の誘電率異方性の大きな基を準備した.これは,正の誘電率異方性が大きいメソゲン基は大きな電気粘性効果を示すとされているからである.具体的には末端にフッ素を1から3個導入し,正の大きな誘電率異方性を強化すると共に,これらメソゲン基の違いが電気粘性効果に及ぼす影響についても検討した. 合成した3種類の側鎖型液晶性高分子について行ったDSC測定の結果,全ての試料で液晶相の発現が確認された.次いで,これらの試料の電気粘性効果を測定した.その結果,これらの内の1種類について顕著な電気粘性効果が得られた.25℃,せん断速度200s^<-1>において最大の粘度増加が認められたので,これらの結果の一部を青森市で開催された2003年日本液晶学会討論会で発表した. また,名古屋市で開催された,高分子学会03/1ミクロシンポジウム「イオン基を含む高分子の新しい機能と活用法」に参加し,アイオノマーの基礎・応用について討議・情報交換を行った.
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