2004 Fiscal Year Annual Research Report
表面凹凸データ解析用ツールの標準化を指向した広領域ソフトゲージと実量器の開発
Project/Area Number |
15560092
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
柳 和久 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80108216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
明田川 正人 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10231854)
磯部 浩巳 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (60272861)
原 精一郎 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (40293253)
小林 義和 日本大学, 工学部, 専任講師 (60277390)
内舘 道正 岩手大学, 工学部, 日本学術振興会特別研究員
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Keywords | ソルトゲージ / 実量器 / 標準表面 / ボールエンドミル / 表面性状 / 表面性状パラメータ |
Research Abstract |
面領域の測定には三次元表面凹凸形状測定機が用いられるが,面領域の評価方法,測定機の校正方法などは現在ISOで審議されている段階である.その中で測定機の校正方法として実量器の提案が行われているが,粗さ測定機のための粗さ用標準面実量器に準ずる形状は含まれていない.しかし,測定原理の差異などから発生する各測定機間での実測値の挙動を同定するためにも,この種の実量器は必要となる.そこで,以下の手法で,表面凹凸形状測定機のための実量器を試作した. 表面凹凸データを解析するための各種ソフトウェアの性能を同定するために,非因果的二次元自己回帰モデルを使用したランダム表面性状をもつソフトゲージの研究が行われてきた.本研究ではソフトゲージの生成手法と同様の方法で実量器のためのランダム表面凹凸データを生成した.極小径のボールエンドミルにより切削加工を行うとして,加工可能な波長と振幅の限界,加工に伴い発生する表面粗さを幾何学的に導出した.また,加工に使用するボールエンドミルの輪郭形状を測定し,それを基に解析用シミュレーションモデルの幾何学的精度を上げた.実量器の製作のために加工機を設計・製作し、実量器の試作を行った.触針式測定機による実測データとシミュレーションデータによる表面性状パラメータとの比較を行い,本シミュレーションモデルの妥当性を確認した.また,市販の超精密加工機を用いて同様の加工を行った.測定原理の異なる数種類の市販測定機を用いて、試作した実量器の表面凹凸データを収集し,各測定機の基本特性を表面性状パラメータによって同定した.結果として、触針式表面形状測定機ではシミュレーション結果と非常に近い値が得られ,光学式測定機やトポグラフィSEM等の非接触式測定機では異常値によりシミュレーション結果と大きく異なった.最終的に、試作した実量器が生成したデータに忠実に作られていること,および測定機の挙動を同定するための実量器として工業的に使用可能であることが分かった.
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Research Products
(5 results)