2003 Fiscal Year Annual Research Report
筋力障害者リハビリ用触覚提示装置および制御システムの開発
Project/Area Number |
15560124
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
小山 富夫 大阪工業大学, 工学部, 教授 (50079547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村岡 茂信 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (40097994)
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Keywords | 筋力障害者 / 握力 / 触覚提示 / リハビリシステム |
Research Abstract |
特注した身体障害者用触覚提示装置および制御システム一式が9月下旬に納入された.この装置は脳梗塞等で手指の屈伸機能や握力が低下した患者のリハビリテーション用あるいは握力向上を目指す健常者のトレーニング用にも使用可能なシステムの開発を目指したものである.当初の数ヶ月間は装置の性能評価のため,各種の予備実験を行った.その結果,コアレスモータの制動トルクは非常に小さく,それを補うために設置されたパウダーブレーキの精密な制御は困難であることがわかった.すなわち一定の制動力をレバーに付与することはある程度可能であるが,レバーの握り角に対する曲線的負荷の付与は難しくまた,レバーの原点への復帰も困難であることがわかった.このため,パウダーブレーキを取り外し,減速比1/196の2段遊星歯車減速機をモータに取り付け,モータのみによる制動トルクでレバーにブレーキ力を与えるように改良し,それに伴いトルク制御システムにも改良を加えた.その結果,最大制動トルクは10Nm程度と小さくはなったが,制動トルクはかなり自由に付与できるようになった.すなわち,レバー握り角に対し,モータのデューティを0から100まで変えることにより任意の一定負荷を与えること,直線的に増加あるいは減少させること,曲線的に制御すること等が可能となった.また握りこんだあとの原点復帰も自動的に行えるように改良した.これらの結果は2004年4月の日本機械学会機素潤滑設計部門講演会で発表する予定である.
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