2004 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ過程と原子分子過程の複合による核燃焼プラズマの境界構造形成と動特性の研究
Project/Area Number |
15560722
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Research Institution | Japan Atomic Energy Research Institute |
Principal Investigator |
鎌田 裕 特殊法人日本原子力研究所, 炉心プラズマ研究部, 主任研究員 (30354567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多江 仰紀 特殊法人日本原子力研究所, 炉心プラズマ研究部, 研究員 (10343914)
竹永 秀信 特殊法人日本原子力研究所, 炉心プラズマ研究部, 副主任研究員 (60354601)
大山 直幸 特殊法人日本原子力研究所, 炉心プラズマ研究部, 研究員 (80354596)
居田 克己 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (00184599)
中嶋 洋輔 筑波大学, プラズマ研究センター, 助教授 (00188939)
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Keywords | 周辺ペデスタル構造 / ELM / 中性粒子 / プラズマ回転 / ポロイダルベータ |
Research Abstract |
本研究の目的は、プラズマ過程と原子分子過程を複合するアプローチにより、トカマクプラズマの境界に自己形成される「周辺ペデスタル」の空間構造及びその動特性を明らかにするものである。成果の概要は以下の通りである。 JT-60(日本原子力研究所)の実験結果から、広範囲に亘るトカマク境界プラズマ構造のデータベースを作成し、解析を行った。また、JT-60とJET(欧州)との国際装置間比較実験を実施し、周辺構造の比較研究を行った。その結果、1)同一磁場配位の下で、周辺密度が一定であっても、第一壁での粒子リサイクリンングが大きい場合には周辺ペデスタルエネルギーが低下すること、2)周辺部のトロイダル回転により、ELM(周辺局在モード)の構造と動特性が変化することを新たに見いだした。また、中性粒子分布がダイバータ領域に強く局在化する解析結果を得た。以上より、複雑系を成す周辺ペデスタル領域での物理量の相関に、中性粒子分布及び回転(さらに、その相関)を含めることが本質的であることを明らかにした。さらに、3)ペデスタルエネルギーが、コア部のポロイダルベータ値と強い正の相関を持つことも明らかにした。これらの成果を、第20回IAEA国際核融合エネルギー会議やプラズマ核融合学会等で報告した。また、以上のデータベースを、国際トカマク物理活動の周辺ペデスタルトピカルグループ会合で報告し、国際データベースへ提供した。このとき、本研究を、同活動での中心的な研究課題の一つとしてより広く国際的に進めることが決定された。また、国内活動においても、核融合フォーラム物理クラスターにおける中心課題となった。特に、中性粒子の影響は、磁場配位によらない共通の現象であることから、核融合科学研究所や京都大学のヘリカル装置での共通データベースの作成と、その後のトカマク装置との比較データベースの作成が合意されるに至った。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Dimensionless pedestal identity experiments in JT-60U and JET in ELMy H-mode plasmas2004
Author(s)
G.Saibene, T.Hatae, D.J.Campbell, J.G.Cordey, E de la Luna, C.Giround, K.Guenther, Y.Kamada, M.A.H Kempenaars, A.Loarte, et al.
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Journal Title
Plasma Physics and Controlled Fusion 46
Pages: A195-A206
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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[Journal Article] Energy loss for grassy ELMs and effects of plasma rotation on the ELM characteristics in JT-60U2004
Author(s)
N.Oyama, Y.Sakamoto, M.Takechi, A.Isayama, P.Gohil, L.L.Lao, P.B.Snyder, T.Suzuki, Y.Kamada, T.Oikawa, H.Takenaga, T.Fujita, S.Ide, Y.Miura, K.Toi, the JT-60 Team
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Journal Title
Proc.20th IAEA Fusion Energy Conference IAEA-CN-116
Pages: EX2-1
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[Journal Article] Dimensionless Identity Experiments in JT-60U and JET2004
Author(s)
G Saibene, N Oyama, Y Andrew, JG Cordey, E de la Luna, C Giroud, K Guenther, T Hatae, GTA Huysmans, Y Kamada, MAH Kempenaars, A Loarte, J Lonnroth, D McDonald, A Meiggs, MFF Nave, V Parail, R Sartori, S Sharapov, J Stober, T Suzuki, M Takechi, K Toi, H Urano
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Journal Title
Proc.20th IAEA Fusion Energy Conference IAEA-CN-116
Pages: IT/1-2