2004 Fiscal Year Annual Research Report
蛇咬傷局所障害の発生・進展に対するプロテアーゼ阻害剤の影響
Project/Area Number |
15590370
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
丸山 真杉 宮崎大学, 医学部, 教授 (40173968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉木 雅彦 宮崎大学, 医学部, 助手 (00226440)
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Keywords | 蛇毒 / プロテアーゼ / 治療 / Viperidae |
Research Abstract |
1.合成インヒビター、CaEDTA局所投与による蛇毒毒性抑制実験 本研究の主目的はMetalloproteinaseの阻害物質を使用した、蛇毒による局所障害のみならず、全身障害をも抑制するViperide科蛇咬傷に対する新しい治療法の開発である。そこで、Viperidae科の蛇毒中で最も強力であると報告されているEchis sochurekiの毒をラットの腹部皮下に皮下注した後、2分から15分の間隔を置いて、Metalloproteinaseの合成阻害剤であるIlomastat 50μM, CaEDTA0.3Mの混合液を同部位に皮下注し、その効果を見た。その結果、蛇毒による局所症状(出血、壊死)および全身症状(血液凝固障害)に対しても抑制効果が認められたが、全身症状においても、治療薬注入までの許容時間が5分以内と極めて短かった。このことは、皮下注された蛇毒が予想以上に早く循環系に進入することを示していると考えられ、局所において蛇毒を無毒化するうえで大きな制約となると思われる。今後、蛇毒の循環系への移行を遅延させる方法および、全身の循環系に流入した毒素をも中和させるだけ強力なMetalloproteinase阻害剤の開発が必要であると結論された。 2.新規蛇毒Metalloproteinase阻害物質の検索 多くの天然物中のMetalloproteinase阻害活性を検索した結果、今までのところ、海綿の一種とウミウシの一種に蛇毒Metalloproteinase阻害活性が存在することを見出した。現在、それらの阻害物質の単離と物理化学的性質の特定を行っている。
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