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2003 Fiscal Year Annual Research Report

有機スズ化合物の脳・神経系に対する発達毒性の評価に関わる実験的研究

Research Project

Project/Area Number 15590516
Research InstitutionFukushima Medical University

Principal Investigator

角田 正史  福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (00271221)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 後藤 あや  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00347212)
紺野 信弘  郡山女子大学, 短期大学部, 教授 (10045784)
小西 良子  国立医薬品食品衛生研究所, 室長 (10195761)
Keywordsトリブチルスズ / 発達神経毒性 / 神経伝達物質 / NMDA受容体 / マウス / F1マウス
Research Abstract

有機スズ化合物のうち、トリブチルスズ(TBT)化合物の発達神経毒性について検討した。マウス成長期のTBT chlorideの投与実験について神経伝達物質及びその代謝産物について実験結果をまとめた。次いで、TBT chlorideを飲料水(15ppm,50ppm)または食餌(125ppm)中に混ぜて妊娠マウスに与することにより、仔(F1マウス)への母乳及び胎盤経由での曝露による神経系への影響を脳各部位の神経伝達物質及びその代謝産物、また、大脳中のN-methyl-D-asparatate(NMDA)受容体へのリガンドの結合を指標として検討した。仔マウスについては、生後3週の乳離れまでの各週について雄で検討した。食餌中に125ppmのTBTを混ぜて投与した群からの仔マウスは、生後すぐに死亡した。仔マウスの成長抑制は生後1週目が顕著であった。神経伝達物質とその代謝産物については、生後3週目に線条体におけるドーパミンの高値が見られた。一方、母親マウスに関しては、125ppm投与群で、脳各部位を通じて、セロトニン(5-HT)及び5-HTの代謝産物、5-HIAAの低値が観察された。NMDA受容体に対する非競合的拮抗剤をリガンドとして使用した結合実験については、生後3週目でTBT投与群に有意なリガンドの結合の低下が観察された。以上より、TBTの発達神経毒性を評価するにあたり、神経伝達物質及びその代謝産物、NMDA受容体への結合を指標とする場合、3週目が適当である可能性が示唆された。母親マウスの結果を併せて考えると、TBTの神経毒性については、母乳や胎盤経由による曝露の毒性の強さや性差があることが示唆された。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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