2003 Fiscal Year Annual Research Report
新規塩素イオンチャネル、HCLCA1の喘息気道粘膜における局在と機能分析
Project/Area Number |
15590824
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
戸田 正夫 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50175478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
降籏 友恵 獨協医科大学, 医学部, 講師 (30322407)
福島 康次 獨協医科大学, 医学部, 講師 (00254996)
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Keywords | 気管支喘息 / 気道リモデリング / 気道上皮 / Cl チャネル / IL-9 / IL-9R / HCLCA1 |
Research Abstract |
気管支喘息気道の病理形態学的変化の特徴として、気道粘液細胞の過形成ならびに過剰分泌があり、病態の慢性化、重症化の要因のひとつとして考えられる.近年新規Clチャンル,HCLCA1が、IL-9と関連において、発現が増強し、気道におけるムチン産生とも関連していることが示された。そこで喘息患者の気道において、このHCLCA1が特異的に発現増強しているか否か、またこれらがIL-9およびIL-9Rの発現、また粘液産生あるいは粘液細胞増殖と関連しているか否かを検討した。 喘息および慢性気管支炎ならびにサルコイドーシス患者の経気管支鏡的気管支粘膜生検組織から、凍結薄切標本を作成、PAS/AB染色、MBP、CD3tおよびIL-9、IL-9Rを免疫染色により同定、かつHCLCA1 mRNAの発現は、in situ hybridizationにより検出を行い、IL-9およびIL-9R、また喘息における炎症細胞やサイトカインと、HCLCAIの発現や粘液分泌および粘液細胞増殖との関連を検討した。 喘息患者の気道において、HCLCA1は、MBP、CD3、IL-9、IL-9Rとともに、健常人ならび、慢性気管支炎やサルコイドーシス患者と比較しても、顕著に発現が亢進した。HCLCA1mRNA発現は、PASおよびAB染色増強部位ならびにIL-9R陽性部位と併存し、HCLCA1mRNAの発現は、IL-9陽性、あるいはIL-9R陽性細胞数との高い相関を認めた。また喘息の気道において、上皮下にもHCLCA1の発現増強が認められた。 喘息患者の気道において、IL-9関連粘液分泌にHCLCA1が関与している示唆がえられた。現在動物モデルおよび培養上皮細胞系において、HCLCA1の機能解析を進展させている。
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