2003 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカインの遺伝子多型性と肝移植後の拒絶反応、免疫寛容との関連性の解明
Project/Area Number |
15591350
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
阿曽沼 克弘 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (40202626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 美佳子 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (90363530)
岡島 英明 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (20308604)
猪股 裕紀洋 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (50193628)
小柴 貴明 京都大学, 大学院・医学研究科, 研究員(科学技術振興)常勤形態 (60362521)
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Keywords | サイトカイン / SNP / 肝移植 / 免疫寛容 / 拒絶反応 |
Research Abstract |
研究期間開始後に生体肝移植を施行した11人の患者について、その手術後急性期おける種々の血中サイトカイン濃度を測定した。 現段階までに測定が終了したサイトカインは、IL-6、TNFα、IFNγで、術後1か月目までに採取した血液について、拒絶反応または感染兆候がみられた場合に、その発症1週間前から、改善した1週間後までの血液について測定を行った。測定したサンプル数はそれぞれ40サンプルであった。 このうち、IL-6は、血中CRPの変動と相関がある可能性が示唆された。しかし、今回の11症例では、経過中に拒絶反応および感染兆候を示したものが少なかったため、拒絶反応や感染兆候との関連が推定されたサイトカインは明らかではなかった。 今後は、現時点までの測定項目および検体に加えて、文献的に関連が示唆されている他のサイトカイン(IL-4、IL-8、IL-10、IFNγ、IL-12、ICAM1など)を術後安定期において測定することにより、1)感染や拒絶を早期発見できる可能性を探る、2)拒絶反応と関連が深いサイトカインの同定を行い、それらのサイトカインの遺伝子におけるSNPを、現時点までに免疫抑制剤から離脱した症例について検索する、予定である。これにより、最終的には免疫抑制剤からの離脱の可能性を事前に予想できることを目的としている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ando Y, Inomata Y, et al.: "A different amyloid formation mechanism : de novo oculoleptomeningeal amyloid deposits after liver transplantation"Transplantation. 77.3. 345-349 (2004)
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[Publications] 猪股裕紀洋, 岡島英明: "左葉を用いた生体肝移植"消化器外科. 26. 131-141 (2004)
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[Publications] Okajima H, Inomata Y, et al.: "Long-term effects of liver transplantation on bone mineral density in children with end-stage liver deisease : a 2-year prospective study"Liver Transplantation. 9.4. 360-364 (2003)
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[Publications] 阿曽沼克弘, 猪股裕紀洋: "成人する小児外科疾患および肝移植術後症例のフォローについて"治療. 85.9. 2579-2584 (2003)