2003 Fiscal Year Annual Research Report
肝切除と術後のエンドトキシン過敏反応における腸管リンパ阻織の動態と役割
Project/Area Number |
15591396
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
中村 利夫 浜松医科大学, 医学部, 助手 (40283353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 達 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00090027)
鈴木 昌八 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (20196827)
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Keywords | 肝切除 / エンドトキシン / 末梢リンパ球 |
Research Abstract |
ラット70%肝切除後のendotoxin誘発性肝不全モデルを用い,Sham operation群(以下sham群),肝切除群(以下Htx群)に対しそれぞれLPS投与前後について比較した.Peripheral lymphocyteとして末梢血(以下PBL),脾臓(以下SPL),肝臓(以下HPL)よりpercoll gradient法でリンパ球を採取した. 分離リンパ球数には各群で差はなかった.CD4,CD8αβ,CD8αα,alpha-beta TCR, gamma-delta TCRの発現について各群で差はなかった.MHC class II(rat I-A antigen)の発現はsham群と比較してHtx群で亢進していた.LPS投与3時間後にはHtx群のSPL,HPLにおいてMHC class II発現は有意に上昇した.またNK細胞の表面抗原であるCD161発現について検討すると,sham群,Htx群において有意な差はなかった.Htx群ではLPS投与3時間後にHPLのCD161^<high>細胞のpopulationは有意に増加し,またMFIも上昇した. 肝切除後におけるendotoxin過敏反応において,脾臓,肝臓に存在するNK細胞およびB細胞の動態変化が認められた.今後各populationをcell sorterを用いて分離,培養を行うことによりendotoxin刺激に対するcytokine profileを検討する予定である.
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