2003 Fiscal Year Annual Research Report
Bioactive glassの歯内療法分野における有効性の検討
Project/Area Number |
15592038
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
泉 利雄 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (40248547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 廣 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (50067047)
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Keywords | Bioactive glass / dentin bridge / 直接覆髄材 |
Research Abstract |
Beagle犬(1.5歳・♂)の犬歯歯頸部にV級窩洞を形成し、直径1mmほど露髄させた.3%H202と10%NaOClで交互洗浄し止血した後,左側に水酸化カルシウム製剤(カルキル)を右側にBioactive Glass(以下BAG)で覆髄しグラスアイオノマーセメントで仮封した.術後2週,4週および8週に屠殺し中性ホルマリン水溶液で一週間固定後プランク・リュクロ脱灰液で脱灰した、通法に従いパラフィン切片を作成しHE染色標本を作製した.水酸化カルシウム製剤を使用した対照群では,術後2週で露髄部直下に壊死層が形成されその周囲にdentin bridgeが形成され始めていた.術後4週ではdentin bridgeは連続し,その厚みが増していた.術後8週では露髄部は完全に封鎖されdentin bridgeに沿って再生象牙芽細胞の配列を認めた.BAGを使用した実験群では,対照群と同様に術後2週で露髄部直下に壊死層が形成されその周囲にdentin bridgeが形成され始めていた.しかし術後4週でもdentin bridgeは完全には連続せず,一部に細菌の増殖を認めた.術後8週では約半数でdentin bridgeの形成を認めたが,残り半数では細菌の増殖を認め数例では歯髄全体が壊死に陥っていた.本年度の実験結果からは無菌的な覆髄処置に問題があったと考えられるが水酸化カルシウム製剤の方がBAGよりもtechnique sensitiveではないこと明らかになった.しかしながら壊死層の形成量はBAGの方が少ないことから歯髄に対する障害はより少ないことが予想される.来年度無菌的な手技に留意して追加実験を行う予定である.
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