2004 Fiscal Year Annual Research Report
深さ方向ナノ構造・電子状態変化解析に基づく表面処理機能性チタン開発の新戦略
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15592055
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田中 康弘 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (10217086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久恒 邦博 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20037526)
桑野 範之 九州大学, 産学連携センター, 教授 (50038022)
白石 孝信 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (10150468)
澤瀬 隆 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (80253681)
三浦 永理 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (70315258)
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Keywords | メタルボンドポーセレン / 焼付界面構造 / 透過型電子顕微鏡観察 / チタン酸化物 / 結晶構造 / イオンプレーティング |
Research Abstract |
1.チタンを用いたメタルボンドポーセレンにおける焼付界面の電子エネルギー損失分光(EELS)法による局所状態分析の結果、焼付界面のチタン側チタン欠乏中間層と陶材側チタン酸化物層間で異なるスペクトリルが得られていた。この原因を検討するために配位子場理論を理解する必要があった。配位子場理論の観点からスペクトルを改めて検討した。チタン側チタン欠乏中間層は非常に脆化している様な組織を示しているが、高分解能TEM観察では、hep構造のチタンとして観察される。一方、陶材側チタン酸化物層中にはコランダム構造のTi_2O_3相やルチン構造のTiO_2相がTEM観察で確認されていた。陶材側チタン酸化物層においてチタンは電子を失い正イオン的な状態となる。その結果原子核の正電荷に対して電子数が不足し電子の遮蔽効果が弱まるため、電子エネルギーが深いほうへ引き込まれる。そのためEELSピークは高エネルギー側にshiftすると考えられる。またhep構造ではチタンは正八面体に近い構造であるが、コランダム構造あるいはルチル構造になると正八面体の構造が壊れ、歪んだ八面体構造となる。その結果結晶場分裂が生じてEELSピークの半値幅が広がると考えられる。以上のようにEELS分析の結果は焼付界面組織を非常によく説明できることが分かった。 2.チタン表面処理法の一つとしてイオンプレーティング法を試みた。チタンイオン化とソースとして電子ビーム溶解装置を用い、RFプラズマを介してプレーティングを試みた。最適条件を得ることに時間を要してしまったが、次年度にイオンプレーティングを行った表面のTEM観察、EELS分析によるキャラクタリゼーションを行う予定である。
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Research Products
(4 results)