2004 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺腺様嚢胞癌における遺伝子発現状態の独自開発DNAチップによる検索
Project/Area Number |
15592096
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
横江 秀隆 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (70261930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 直彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (50345013)
丹沢 秀樹 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (50236775)
白澤 浩 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (00216194)
瀧口 正樹 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40179578)
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Keywords | 線様嚢胞癌 / マイクロアレイ解析 / 唾液腺癌 / maspin / stathmin |
Research Abstract |
腺様嚢胞癌は腺癌とともに唾液腺悪性腫瘍を代表する腫瘍であり、一般的に放射線や抗癌剤に耐性であり、かつ、転移しやすく予後不良である。本研究では、独自開発した口腔診断用cDNAチップを主に用い、さらに搭載遺伝指数の多いAffymetrix社製Gene Chipも併用して、腺様嚢胞癌において特異的な発現を失している遺伝子を明らかにした。さらにそれらの遺伝子群の中から分子腫瘍マーカーとして有望と思われる遺伝子を絞り込み、タンパクレベルでの検証を実際の臨床材料で行った。その結果、Apoptosis関連群において共通して亢進している代表的な遺伝子にはWT1,BCL-2,Inhibrinなどがあり、減弱している遺伝子はregulator of Fas-induced apoptosis, tumor necrosis factor superfamilyなどであった。また癌関連遺伝子群の発現亢進遺伝子はoncogeneでannexin A8,fibroblast growth factor receptor 1であり、Suppressor geneでFAT tumor suppressor homolog, Notchなどであった。Cell Cycle関連では、発現亢進遺伝子はinsulin-like growth factor 2、減弱遺伝子はS100 calcium binding protein A1などであった。Signal Transducer関連で亢進はfibrin 2, insulin-like growth factor 2、減弱はchemokine, tumor necrosis factor superfamilyなどであった。Structural Proteinで発現亢進はamyloid beta 4, collagen, laminin、減弱はstathmin, CD44, lysozymeなどであった。これらの遺伝子のうち、maspinは腺系癌と扇平上皮癌を区別でき、さらにstathminは癌と正常の判別が出来ることがwestern blottingや免疫染色により明らかになった。
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