2005 Fiscal Year Annual Research Report
褥瘡対策体制における病院での多職種の機能を生かす医療サービスの提供システムの検討
Project/Area Number |
15592224
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
永野 みどり 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 助教授 (40256376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手島 恵 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (50197779)
櫻井 智穂子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 助手 (40344973)
徳永 恵子 宮城大学, 看護学部, 教授 (80295378)
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Keywords | 褥瘡 / WOC看護認定看護師 / 多職種協働 / 卒後教育 / ケア基準 / 体圧分散寝具 / 褥瘡有病率 |
Research Abstract |
平成17年度には、平成16年に実施した大規模調査(病院年鑑に400床以上の病院として記載のある854施設に質問紙を送付、384施設から回答が得られた)のうち一般病院とがんセンターならびに特定機能病院について分析し、その成果を学会や専門雑誌に発表した。【褥瘡有病率】褥瘡有病率を算出し、その値を回答していた199施設を分析対象とした。褥瘡の有病率は、平均3.09%であった。【体圧分散寝具の保有状況】体圧分散寝具の100床あたりの保有台数は、平均20.7台であった。褥瘡予防基準がある施設では体圧分散寝具が多い傾向にあった。【褥瘡対策に関する施設内での卒後教育】院内教育の形式は、講義が207施設(74.2%)と最も多く、次いで回診145施設(52.0%)、事例検討会72施設(25.8%)であった。予防基準、寝具選択基準、治療基準すべてにおいて、整備している施設では、有意に講義形式の教育が施されていた。WOC/ETが講師を担当している施設では、講義回数^*が4.7回と100床あたりの受講者数^<**>30.3人と、共に有意に多かった。【褥瘡対策における多職種協働について】(1)ケアの標準化について:褥瘡対策として、予防基準を備えている施設は177施設(63.4%)、寝具選択基準を備えている施設は148施設(53.1%)、治療基準を備えている施設は142施設(50.9%)であった。(2)ガバナンスについて:実際の施設ではチームに多数の機能を期待し、スタッフ管理部門に期待する役割機能が少なかった。【スペシャリストの活用について】施設においてWOC/ETは褥瘡ケアの教育活動に明らかな影響が確認され、教育機会やその対象者の数が多くなり、認定看護師のスタッフ指導の機能が果たせていることが明確になった。 また、褥瘡対策体制を評価するには、上記の調査項目に併せて、入院患者の褥瘡のリスク状況、褥瘡の進行度、同程度の進行度の褥瘡の治癒に要する期間なども調査する必要性が推察できた。褥瘡対策システムの評価がより効率的に行えるための、訪問調査を企画し、その方法についても検討した。
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Research Products
(5 results)