2004 Fiscal Year Annual Research Report
産褥期の乳汁分泌に関与する乳腺構造分析と母乳哺育継続要因に関する研究
Project/Area Number |
15592269
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
葉久 真理 徳島大学, 医学部, 助教授 (50236444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 忠興 徳島大学, 医学部, 教授 (10112244)
竹内 美恵子 徳島大学, 医学部, 教授 (60236437)
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Keywords | 母乳哺育 / 継続制限要因 / 乳房の形態要因 / 産褥1カ月 / 産褥3カ月 / 依存的ケア |
Research Abstract |
本研究の目的は,分娩後から産後1カ月さらに産後3カ月までの母乳哺育継続状況と,母乳哺育継続を制限する要因を分析することである。 結果 1.産後1カ月までの母乳哺育継続を制限していた要因の影響の大きさ 1)母乳育児に影響を与える乳房の形態的要因 「乳頭の形態異常(扁平乳頭と真性陥没乳頭および乳頭の大きさが17mm以上の大きい乳頭)がある」,「乳頭亀裂がある」,「乳腺組織の厚さが21mm以下である」の3要因が明らかとなった。 これら3要因の産後1カ月時の母乳哺育への影響の大きさをロジスティック回帰分析により算出した。乳頭の形態異常(オッズ比0.533,p=0.659),乳頭亀裂(オッズ比19.917,p=0.012),乳腺組織の厚さ(オッズ比2.364,p=0.075)であり,有意な影響要因は,乳頭亀裂であった。 2)母乳哺育に影響を与える母子の基本的条件要因 「分娩時出血量が500ml以上である」,「出生体重が2500g未満である」,「前回母乳哺育でなかった」「たばこを吸っている」「退院時母乳哺育でない」の5要因が明らかとなった。 これら5要因の産後1カ月時の母乳哺育への影響の大きさをロジスティック回帰分析により算出した。産後1カ月での母乳哺育に強く影響を与えていた要因は,前回母乳哺育でなかった(オッズ比28.582,p=0.005),退院時母乳哺育でない(オッズ比15.368,p=0.006)であった。 2.産後3カ月までの母乳哺育継続を制限していた要因の影響の大きさ 上記8要因の産後3カ月時の母乳哺育に強く影響を与えていた要因は,退院時母乳育児でない(オッズ比6.431p=0.037)の1要因であった。
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Research Products
(3 results)