2015 Fiscal Year Annual Research Report
新たなガバナンス論構築のためのアジア研究とアジア型国際関係論による共同研究
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15H01855
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
清水 耕介 龍谷大学, 国際学部, 教授 (70310703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本名 純 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (10330010)
李 修京 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10336927)
山根 健至 福岡女子大学, 文理学部, 講師 (10522188)
松島 泰勝 龍谷大学, 経済学部, 教授 (20349335)
中根 智子 龍谷大学, 国際学部, 講師 (20509351)
石坂 晋哉 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (20525068)
猪口 孝 新潟県立大学, 公私立大学の部局等, その他 (30053698)
脇村 孝平 大阪市立大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (30230931)
田辺 明生 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (30262215)
青木 恵理子 龍谷大学, 社会学部, 教授 (40180244)
佐藤 史郎 大阪国際大学, 国際コミュニケーション学部, 講師 (40454532)
SHANI Giorgiandr 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (40569993)
池田 丈佑 富山大学, 人間発達科学部, 准教授 (50516771)
陳 慶昌 龍谷大学, 国際学部, 准教授 (50569788)
加藤 剛 東洋大学, 大学共同利用機関等の部局等, 研究員 (60127066)
濱下 武志 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (90126368)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 非西洋型国際関係理論 / 地域研究 / ガバナンス / 存在論 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度は3回の研究会を行った。そのうち1回は龍谷大学アフラシア多文化社会研究センター及び国際社会文化研究所との共同開催による国際シンポジウムの形をとった。第1回は5月30日に龍谷大学で開催され、研究全体の説明と役割分担、手続き等について説明が行われた。そこでは国際関係理論と地域研究の知見との融合の可能性とその難しさについて意見交換を行った。2回目の研究会は8月6日に同じく龍谷大学で開催された。ここでは国際関係学と地域研究との融合に向けた議論のために、国際関係学の展開の概要について発表が行われた。そこでは前回同様、国際関係学と地域研究との融合の難しさが認識されたが、同時に国際関係理論の近年の展開の中にその可能性があると思われることが確認された。第3回は2月27日に龍谷大学で龍谷大学アフラシア多文化社会研究センター及び国際社会文化研究所との共同開催による国際シンポジウムの形で開催された。そこでは非西洋型国際関係理論の展開について海外からの研究者を含めて広く議論された。そこでは道教や禅仏教などの考え方、音楽理論の対位法などの新しい国際関係理論が紹介された。またこのように従来国際関係理論とまったく異なった分野であると思われる研究にこそ国際関係と地域研究との融合に向けた糸口があるということが明らかになった。この研究成果は国際ジャーナルでのスペシャルイシューでの刊行と共に、Routledge社から叢書の形で出版する計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
上記で挙げた国際シンポジウムの開催によって、予想以上の学術的展開を成し遂げることができた。このシンポジウムは龍谷大学アフラシア多文化社会研究センター及び国際社会文化研究所の協力を得て開催したものであるが、元々の当初計画では予定されていなかった。その開催が可能となったのは同研究センター及び研究所とのコラボレーションが可能となったためであり、これは予想しなかったものであった。その結果、道教や禅仏教といったまったく想定していなかった存在論的展開が可能となり、今後の国際関係学の発展に大きく寄与できると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は国際シンポジウムから生み出された存在論的な理論展開をさらに発展させることによって国際関係学と地域研究との融合による新たなガバナンス論を展開していきたい。そのためには、そうした知見をメンバーで広く共有する方策を考えていきたい。そのためには、予定されていた年3回の研究会を開催するとともに、2016年度も国際シンポジウムを開催したい。また研究成果はできるだけ国際ジャーナルや海外での出版という形で国際的に発表していきたい。国際シンポジウムで発表された論文のうちすでに数本は投稿されており、今後の推移を見守りたい。
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Research Products
(65 results)