2018 Fiscal Year Annual Research Report
持続可能な社会保障制度構築のための病院等施設サービス機能に関する総体的比較研究
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15H01920
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加藤 智章 北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (90177460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 晋哉 産業医科大学, 医学部, 教授 (50181730)
松本 勝明 熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (80272300)
西田 和弘 岡山大学, 大学院法務研究科, 教授 (70284859)
松本 由美 大分大学, 福祉健康科学部, 准教授 (90627689)
田中 伸至 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (80419332)
原田 啓一郎 駒澤大学, 法学部, 教授 (40348892)
片桐 由喜 小樽商科大学, 商学部, 教授 (80271732)
水島 郁子 大阪大学, 大学院高等司法研究科, 教授 (90299123)
川久保 寛 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (90706764)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 医療資源 / 医療の質 / サービス評価 / 医療アクセス / 医療体制 / 患者の権利 / 社会保険方式 / NHS方式 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究4カ年目となる2018年度は、成果物の刊行を視野に入れて、知見の共有と深掘りを一層促進する年度と位置づけられる。 2018年5月、医療アクセスの保障に関する論点整理の意見交換を早稲田大学において行い、その後、医療の質に関する論点について各自、さらなる検討を進めた。これに加えて、8月から9月にかけて、フランスおよびイギリスにおいて、また時間的には離れるが2019年2月にドイツにおける医療施設・介護施設の運営状況に関するヒアリング調査を行った。各国担当者による論点整理および疑問点を解消すると同時に、研究成果物に掲載するための施設写真の収集も行った。また、10月には、山形県の県立小国病院および県立高畠病院を訪問調査した。小国病院は、地理的にはやや孤立した一次医療圏の中核としての機能を果たす機関であり、高畠病院は都市圏と過疎地域を結びつける連携拠点機能を有する機関である。これらの機関は老人福祉施設を併設している点で、本研究にとってはまさにうってつけの検討対象機関であった。これらの訪問調査を通して、本研究の検討視点である医療アクセスの保障および提供される医療の質の確保についての重要な知見を得ると同時に、情報交換を行うことができた。 これらの作業を研究成果に結びつけるため、2018年12月および2019年1月、いずれも東京において、研究成果の出版に向けた研究会を開催した。成果物を効果的に公表するために、各国を紹介する章立てをどのように行うかの議論のため、研究会を2回開催した。これらの検討を通じて、介護サービスを提供する人員配置への検討を深掘りする必要が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始の時点で想定していた医療アクセスの確保と提供される医療の質という二つの視点を通して、各国の制度状況を概観することができた。この概観に基づき、情報の共有と知見に基づく意見交換により、各国の課題を明らかにすることができつつある。これらの作業を受けて、最終年度である次年度は、成果公表に向けての取組を行うこととなる。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、本研究の最終年度となるため、研究成果の公表やシンポジウムの開催が大きな作業となる。 しかし、先に述べたように介護サービスの人員提供体制に関する一層の検討が求められるため、この点に関する考察を進めると同時に、研究成果の多様な公表を目指して作業を進めていきたい。
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Remarks |
北海道大学学術成果コレクションHUSCAP:北大法学論集 http://hdl.handle.net/2115/71184
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Research Products
(29 results)