2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Analysis Method for Reconbinant Biomacromolecular System utlizing Neutron Scattering
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15H02042
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉山 正明 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (10253395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 晃一 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (20211849)
矢木 宏和 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 講師 (70565423)
井上 倫太郎 京都大学, 原子炉実験所, 准教授 (80563840)
藤井 紀子 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90199290)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 中性子散乱 / 重水素化 / クラウディング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「1.重水素化タンパク質の調製系の立ち上げ」「2.調製タンパク質における重水素化率の制御、特に75%重水素化タンパク質調製」「3.75%重水素化タンパク質を用いた逆転コントラスト同調-中性子溶液散乱法の確立」「4.高濃度75%重水素化タンパク質を用いた水晶体模倣系でのクリスタリンの構造研究」の4つの項目を目的とした。昨年度までの研究により第3項目まではほぼ達成されており(ただし、重水素化率の精密制御は今後の課題である)、今年度はタンパク質高濃度系の構築とその中での構造測定(第4項目)を目的として研究を行った。タンパク質をクラウダーとして高濃度系を構築するための予備実験として、グリセロールをクラウダーとした高濃度溶液中でのαBクリスタリンのX線小角散乱、動的光散乱測定を行い測定可能であることを確認した。この結果を踏まえ「高濃度タンパク質溶液中のタンパク質の構造を粒子間干渉効果を影響を受けずに測定するため」に75%重水素化αBクリスタリンの30mg/mL重水溶液中に0.5mg/mL軽水素化αBクリスタリンを混合した溶液を調製した。この溶液では逆転コントラスト同調-中性子溶液散乱法により、希薄な軽水素化αBクリスタリンの構造を選択的に測定が可能である。測定はオーストラリアの中性子散乱研究施設(ANSTO)に設置された中性子小角散乱分光器(QUAKKA)及び米国のオークリッジ国立研究所のた中性子小角散乱分光器(Bio-SANS)を用いて行った。測定結果より、高濃度系においてもαBクリスタリン間でサブユニットが交換されている事が確認された。加えて、非常に興味深い事に交換の時定数は希薄系とほぼ等しいという結果が得られ、現在解析中である。水晶体により近い100mg/mLを越える高濃度系の構築とその系での測定手法の確立が今後の課題である。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)