2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H02511
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹田 潔 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20309446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 潤一 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20379209)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 腸管免疫 / 自然免疫 / 炎症性腸疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
大腸がん患者の健常部位の手術摘出サンプルを用いて、ヒト腸管粘膜固有層に存在する自然免疫系担当細胞サブセットを解析した。これまでに、HLA-DRhigh CD14+ CD163low細胞がTh17細胞分化を誘導するミエロイド細胞であることを見出していた。そこでHLA-DRhigh CD14+ CD163high細胞の細胞表面マーカーをさらに詳細に解析した。その結果、CD160の発現パターンにより、このサブセットがCD160high, CD160lowサブセットに分けられることを見出した。さらにこれらサブセットの機能を解析した。その結果、CD160high CD163high細胞が腸管特有の細胞で、IL-10を高産生し、またエフェクターT細胞の増殖を抑制することを見出した。これらの結果から、CD160high CD163high細胞サブセットが、マウスのCX3CR1high細胞に相当する制御性機能を持ったミエロイド細胞であることを見出した。一方、CD160low CD163high細胞は、以前に同定していたCD163low細胞サブセットほど強力ではないものの、Th17細胞分化を誘導するミエロイド細胞サブセットであることを見出した。このように、ヒト腸管粘膜固有層に、様々な機能を有する腸管に特有の自然免疫担当細胞サブセットを同定することができた。今後、炎症性腸疾患の患者の腸管組織で、これら細胞の機能変化を解析していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時の研究計画に沿い、順調にヒト大腸組織内に存在する自然免疫担当細胞のサブセットを同定することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
健常組織(大腸がん患者の健常部位)に特有の機能を有する自然免疫担当細胞を同定することができた。今後、炎症性腸疾患患者で、同定した自然免疫担当細胞サブセットの機能を解析していく。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Lypd8 promotes the segregation of flagellated microbiota and colonic epithelia.2016
Author(s)
Okumura R, Kurakawa T, Nakano T, Kayama H, Kinoshita M, Motoka D, Gotoh K, Kimura T, Kamiyama N, Kusu T, Ueda Y, Wu H, Iijima H, Barman S, Osawwa H, Matsuno H, Nishimura J, Ohba Y, Nakamura S, Iida T, Yamamoto M, Umemoto E, Sano K, and Takeda K
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Journal Title
Nature
Volume: 532
Pages: 117-121
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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