2016 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣に影響する遺伝要因の解析とメンデルランダム化による生活習慣病コホート研究
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15H02524
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
若井 建志 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (50270989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 英夫 愛知県がんセンター(研究所), 疫学・予防部, 部長 (60470168) [Withdrawn]
田中 恵太郎 佐賀大学, 医学部, 教授 (50217022)
嶽崎 俊郎 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50227013)
栗木 清典 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (20543705)
清水 厚志 岩手医科大学, いわて東北メディカル・メガバンク機構, 特命教授 (30327655)
中川 弘子 愛知県がんセンター(研究所), 疫学・予防部, 主任研究員 (70738608)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 分子遺伝疫学 / 生活習慣 / 遺伝子多型 / GWAS |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、生活習慣に影響する遺伝的要因の決定、生活習慣決定の生物学的メカニズム解明、また生活習慣が疾病リスクに及ぼす影響を検討する際に、生活習慣の代理指標となりうる遺伝子多型を探索するため、生活習慣と関連する遺伝子多型のゲノムワイド関連解析(GWAS)による検討を開始した。この検討では、遺伝情報の個人差と生活習慣の個人差との関係を、とくに仮説は設けず網羅的に検討する。生活習慣の代理指標となる遺伝子多型を見出すことができれば、生活習慣と疾病・病態との関係を検討する際に遺伝子多型を用いることにより、生活習慣自体を用いた場合に生じうる測定誤差、他の生活習慣などの影響(交絡)、因果の逆転といった問題点を解決できることが期待できる(メンデルランダム化解析)。 検討対象の生活習慣としては、喫煙、飲酒、コーヒー飲用、緑茶飲用、運動、睡眠、自覚的ストレスおよびストレス対処行動、栄養素摂取、間食習慣などを設定した。分析対象者は日本多施設共同コーホート研究(J-MICC研究)の参加者のうち、GWAS用タイピングデータ(約60万種類の一塩基多型[SNP])が得られている約14,500名である。生活習慣に関する情報は調査票により収集されたものを用いた。あわせて生活習慣と関連する遺伝子多型との関係を検討するため、J-MICC研究の健診データの整備も行った。 この結果、コーヒー飲用習慣と関連する新規SNPの候補が発見され、再現性の検討を進めている。しかしながら主要な研究分担者の休職により、検討を予定通りに終えることができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
主要な研究分担者の休職により、生活習慣と関連する遺伝子多型のゲノムワイド関連解析(GWAS)を終了することができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究費の一部を来年度に繰り越し、本年度終了できなかった検討を継続実施する。すなわち生活習慣と関連する遺伝子多型を、J-MICC研究参加者約14,500名について、ベースライン調査により得られた生活習慣データとゲノムワイド関連解析(GWAS)用タイピングデータを用い、GWAS(一部生活習慣については既報の遺伝子多型についての検討を併用)により分析する。
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