2016 Fiscal Year Annual Research Report
感性を通して直感的に「惹かれる」物に対する行動選択思考メカニズムの脳機能的解明
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15H02765
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
首藤 文洋 筑波大学, 医学医療系, 講師 (10326837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 敏正 筑波大学, 芸術系, 教授 (00261793)
内山 俊朗 筑波大学, 芸術系, 准教授 (50334058)
増田 知之 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70372828)
山田 博之 筑波大学, 芸術系, 助教 (80723361)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 感性情報学 / 神経科学 / 生理学 / 人間生活環境 / モデル動物 / 感性脳機能 / 感情 / 萌え |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は「直感的に惹かれる感覚刺激」の実験モデルとして主に視覚的クスチャーの理論的に導出された漸次的変化を主たる刺激として選択した実験により、ヒトが直感的に良いと判断する際の感性情報学的特徴とそれらによって引き起こされる生体情動反応を計測した実験およびそのデータの取得と解析および考察を中心に研究を行った。 また、これまでに行った予備実験的データを含め、課題研究を通して明らかになった事実やこれからの研究の展望や制作されたプロダクトについて、 国内、 国際を開わず学会発表や原著論文を通した公表を積極的に行った。特に、本研究課題チームを中心として英国で開催された国際学会Kannsei Engineering and Emotion Research Conference 2016の場で本研究テーマに沿った国際シンポジウムを開催し、本課題の研究成果および展望を国際的に公表したほか、国際的見地での広範な討議を通した意見吸収および情報収集を行った。また、昨年度に引き続き、前記に加えてこれまでのデザイン学・感性情報学研究のデータを活用して「直感的に惹かれる感覚刺激」となるプロダクトの開発・制作を行った。一方、ヒトの実験で得られた行動選択思考の脳機能に関わる感性情報に関する生物科学的意義を知るための神経活動や化学的動態など物質面からの理解を進めるためのモデル動物実験では、ある物体感覚もしくは他個体に「惹かれる」状態に関して「本能的に惹かれる感覚」と「経験的に惹かれる感覚」の両面から実験的に形成させるモデル実験化が当初想定に対して困難であったため、データ取得に向けての予備的実験主義開発にとどまり、計画に沿った成果は得られなかた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「直感的に惹かれる感覚刺激」の実験モデルとして選択したいくつかの実験方法と提示刺激を使って、それらによって引き起こされる情動反応を計測し実験データの取得と解析は順調に成果を上げた。また、本研究の成果と展望について、国内、国際で積極的に公表した。特に、Kannsei Engineering and Emotion Research Conference 2016では本研究テーマに沿った国際シンポジウムを成功裏に開催する中心的役割を担った。モデル動物実験では、計画に沿った成果は得られなかたものの、ある物体感覚もしくは他個体に「惹かれる」状態に関して「本能的に惹かれる感覚」と「経験的に惹かれる感覚」の両面から実験的に形成させるモデル実験化における問題点を明らかにすることができ、データ取得に向けての予備的実験主義開発が進んだことから、次年度での計画目標達成に対する足掛かりができたという点においてこの遅れは大きな問題点ではないと判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度では「直感的に惹かれる感覚刺激」として昨年度までに行つたいくつかの実験に対してその精度を高めて実験を完成し、学会発表と共に原著論文出版を目指す。また、これらの実験結果を総合的に考察して本研究課題全体としての総括的発表を企画する。得られる実験テータやプロダクトについては引き続きその時点で明らかにすべき事象を明確にして適切に行い逐次成果を公表する。具体的にはこれまでに明らかにしたテクスチャーなどの提示刺激の形状と質感が及ぼす印象評価と生理反応の相関について基礎データ取得と、 本課題における実験システムおよび正確なデータ解析方法の確立を主な目的として、視覚が主体となる実験と共に、聴覚嗅覚・体性感覚に対しての応用法の検討とその精密な情動反応計測法の確立が本年度の実験研究の目標となる さらにこれまでのデザイン学・感性情報学研究のデータ活用を一層促進して「直感的に惹かれる感覚刺激」となるプロダクトの開発・制作活動も積極的に行い、その成果を展示などの方法で公表していく。また、モデル動物実験に関しては基礎的実験手法の習得及びモデルの立案に困難が多くこの領域での研究が当初計画通りに進んでいないことが研究遂行上の問題点の一つとなっているため、ある物体・感覚もしくは他個体に「惹かれる」状態としての「本能的に惹かれる感覚」と快情動と不快情動の連関経験で形成した 「経験的に惹かれる感覚」の神経科学的に性質の異なると考えられる2つの感性情報それぞれに関して個別に対処することでこの問題を打開する。これにあたり、神経科学のほか動物行動学的側面からの文献研究や予備実験を通して問題点を整理し生理指標データに基づく直感的刺激の提示により活動する神経回路の推定を可能とするモデル動物実験の確立を目指す。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Masaaki Yoshikawa, Tomoyuki Masuda, Azusa Kobayashi, Kouji Senzaki, Shigeru Ozaki, Shin Aizawa, Takashi Shiga. Runx1 contributes to the functional switching of bone morphogenetic protein 4 (BMP4) from neurite outgrowth promoting to suppressing in dorsal root ganglion.2016
Author(s)
Masaaki Yoshikawa, Tomoyuki Masuda, Azusa Kobayashi, Kouji Senzaki, Shigeru Ozaki, Shin Aizawa, Takashi Shiga
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Journal Title
Molecular and Cellular Neuroscience
Volume: 72
Pages: 114-122
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] 一六式名刺着装具2017
Author(s)
佐藤健哉、(内山俊朗 指導)
Organizer
筑波大学 芸術専門学群 卒業制作展
Place of Presentation
筑波大学、茨城県つくば市
Year and Date
2017-02-14 – 2017-02-19
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[Presentation] Different Patterns Affect People’s Emotions2016
Author(s)
Emika Okumura, Fumihiro Shutoh, Toshimasa Yamanaka
Organizer
The 6th international Kansei Engineering and Emotion Research conference
Place of Presentation
University of Leeds, Leeds, U.K.
Year and Date
2016-08-31 – 2016-09-02
Int'l Joint Research
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