2016 Fiscal Year Annual Research Report
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15H02877
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Research Institution | Shizuoka University of Art and Culture |
Principal Investigator |
黒田 宏治 静岡文化芸術大学, デザイン学部, 教授 (40329553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 良覚 東北工業大学, ライフデザイン学部, 教授 (00161430)
星加 民雄 崇城大学, 総合教育センター, 准教授 (10331068)
岡村 穣 名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 教授 (60141438)
藤本 英子 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 教授 (60336724)
五十嵐 潤 秋田公立美術大学, 美術学部, 教授 (70341732)
出原 立子 金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 教授 (00299132)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | デザイン史 / 地域デザイン / デザインプロモーション / 地域産業 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度(平成27年度)研究作業に引き続き地域デザイン史編纂推進チーム(代表:黒田宏治)の総括のもと、全国7地域(熊本、大阪、名古屋、神奈川、仙台、秋田、函館)において各々地域デザイン史研究会等(大学研究者、実務者等)の研究チームを編成し、各地域におけるデザイン関連の情報収集、分析・整理を行い、産業、行政、教育等分野毎の小史編纂・情報記録・執筆に取り組み、その成果を集約したものを平成28年12月に『日本・地域・デザイン史Ⅱ』(芸術工学会地域デザイン史特設委員会編(編集代表:黒田宏治)、美学出版刊、A5判・350頁)として刊行することができた。尚、同書は一般書店販売に加え、芸術工学会会員配布、関係大学図書館に寄贈等、研究情報発信に努めた。 前述研究推進に並行して、前書(『日本・地域・デザイン史Ⅰ』2013年刊)で取り上げた石川県地域を対象にしたデザインプロモーションに焦点をあてた地域デザイン史の深掘り研究の研究会を編成、10月より1970年代~80年代のデザインプロモーション事業をレビューする当事者インタビュー調査、分家資料調査、研究会討議等に着手・実施した。併せて年度末までに比較研究展開に向けて石川地域と並ぶデザインプロモーション先進地である富山地域、大阪地域における研究連携体制を構築するとともに研究計画の方向について検討した。 尚、芸術工学会秋期大会(2016年11月、京都)において、本研究に関連する1件の研究事例発表(地域デザイン史編纂の方法)を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に引き続き全国7地域(熊本、大阪、名古屋、神奈川、仙台、秋田、函館)において地域デザイン史研究・編纂作業を推進・集約し、平成28年度上半期中の図書刊行をめざし計画的に研究作業に取り組んできたが、平成28年4月に熊本地域が大地震に見舞われ、余震が続くなか、約3ヶ月は同地域での研究推進が中段せざるをえなかった。結果的に熊本地域の研究復帰、全体の集約環境整備まで数ヶ月を要することとなり、研究成果の出版公開が数ヶ月遅れて12月となった。 また、その影響もあり、石川県地域でのデザインプロモーションに焦点をあてた地域デザイン史深掘り研究の立ち上げ準備、比較検討地域での研究チームの組織化、連携協議の着手に遅れが生ずることとなり、研究連携着手が平成28年度末に持ち越されるかたちとなった。大阪地域は今回研究・12月刊行図書の対象地域であったため、刊行まで次フェース研究環境が整わなかった経緯がある。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度には、平成28年度後半に着手した石川地域デザインプロモーション現代史研究に引き続き取り組むとともに、富山地域及び大阪地域におけるデザインプロモーション現代史研究にも連携を図りつつ着手・推進する予定である。中軸となる石川県地域では29年度は1990年代~2000年代を中心としたプロモーション事業のレビューを中心に展開する。 なお、平成28年度に熊本地震の影響もあり研究に遅れが生じたが、石川県地域並びに富山・大阪地域の中軸研究者(尚、研究代表者は在浜松である。)はいずれも大学専任教員であるために大学授業期間中に頻繁な広域連携研究対応は容易でなく、研究とりまとめについては平成30年度への繰越継続も視野に入れて研究計画見直しを進める予定である。 また、平成28年12月に全国7地域を取り上げた『日本・地域・デザイン史Ⅱ』の刊行に至ったが、本年度には(ないし次年度も含め)同研究成果の情報発信並びに関係研究者間での情報共有・研究討議が行えるよう、関係学会(芸術工学会大会を想定)において適当な機会づくりの可能性についても検討していきたい。
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Research Products
(3 results)