2017 Fiscal Year Annual Research Report
直流刺激と歩行運動のハイブリッド型リハによる下肢機能再建とその脳内機構の解明
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15H03044
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
美馬 達哉 立命館大学, 先端総合学術研究科, 教授 (20324618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野嶌 一平 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (20646286)
植木 美乃 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (40467478)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | リハビリテーション / 経頭蓋的直流刺激法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、下肢機能再建のための脳刺激・末梢電気刺激・反復運動による新しいハイブリッド型リハ手法開発とともに、運動機能再建を担うシステム可塑性を解明することを目指している。慢性期脳卒中患者での下肢機能の再建を実現することができれば、車いす生活となっている多くの患者にとってのADL,QOLの著明な改善に繋がることが期待される。具体的には、慢性期脳卒中患者での下肢機能再建を実現するために、下肢一次運動野へのアノード直流刺激(tDCS)、部分免荷トレッドミル歩行、歩行周期に合わせた機能的電気刺激をハイブリッドに組み合わせた相乗効果を利用する介入方法の評価を行っている。 平成29年度には、これまでの研究を継続してさらに新たな患者のリクルートとこれまでの被験者のフォローを行うとともに、個々人での解析データを集団として統計学的に解析する。複数施設で並行して、同じパラダイムを用いて介入し、互換性のある機器で記録解析を行い、研究を効率的に進めている。 健常者での実験については原著論文としてまとめて国際的な査読付き雑誌に投稿中である。健常者データの解析にもとづいて慢性期脳卒中患者および一部はパーキンソニズムを示す患者群に対しての介入を行っている。分担研究者の植木美乃(名古屋市立大学・リハビリ医学)、野嶌一平(名古屋大学・理学療法学)らと協力して実験を遂行中である。筋電評価のために事象関連電位解析プログラム(本年度購入)を用いて、客観的な皮質錐体路評価を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ計画通りに臨床研究は遂行されている。健常者に対する安全性確認と効果の生理学的指標での検討を修了して、査読付き雑誌に論文として投稿中である。患者研究についても順調に進行しており、予備的実験結果は有望である。
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Strategy for Future Research Activity |
現状を継続して、研究成果をまとめていく。現在のところ研究は順調に進展しており、本年度は最終年度として、結果のとりまとめと統計的解析をすすめていく。
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