2015 Fiscal Year Annual Research Report
エピジェネティック修飾を介する骨格筋糖代謝の分子適応機構の解明
Project/Area Number |
15H03082
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
檜垣 靖樹 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (10228702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
須藤 みず紀 公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所, その他部局等, 研究員 (10585186)
道下 竜馬 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (10632028)
安藤 創一 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (50535630)
上原 吉就 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70373149)
安野 哲彦 福岡大学, 医学部, 助教 (80551994)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | エピゲノム / メチル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の実施計画は、設備備品として申請したクリーンベンチ及びCO2インキュベータを設置し、骨格筋細胞培養のための実験システムを構築すること、また、同時並行で筋不活動がnNOS遺伝子プロモータ領域のメチル化を検討することであった。 研究実績として、前者の実験システムの構築は完了し、すでにC2C12細胞を用いた予備実験を行い、本実験を開始できる環境が整ったところである。同時並行で計画していた筋不活動がnNOS遺伝子プロモータ領域のメチル化解析の結果は以下の通りである。 C57BL/6J雄性マウスを用い、筋不活動として石こう加工した包帯をランダムオーダーで片脚に巻き、固定した。固定は、イソフルランによる吸入麻酔下で実施した。1週間の固定後、ヒラメ筋と長趾伸筋を摘出し、筋萎縮を惹き起こすことを確認した。摘出した筋サンプルは、タンパク測定用、mRNA測定用、DNAメチル化測定用に分けた。 長趾伸筋およびヒラメ筋ともに、nNOSタンパク発現は、無処置脚に比べギプス固定脚において顕著な減少が認められた。一方、長趾伸筋におけるnNOSのmRNAは、無処置脚とギプス固定脚の間で違いはみられなかったが、ヒラメ筋は、無処置脚に比べギプス固定脚において顕著な減少が認められた。長趾伸筋のnNOSプロモーター領域におけるDNAメチル化は、無処置脚に比べ固定脚で減少傾向を示し、ヒラメ筋ではいずれの条件においても顕著な変化は認められなかった。現在、nNOSのDNAメチル化による遺伝子発現修飾について追加解析を実施しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の当初の計画通り進んでいるため、標記の評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
骨格筋細胞培養実験の環境は整備済みであることから、健康人由来のiPS細胞からiPS筋細胞を樹立する予定である。すでに、予備実験は進めており、平成28年度の計画通り電気刺激を行う段階である。
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Research Products
(3 results)