2017 Fiscal Year Annual Research Report
Sake tourism as a promotion strategy of community development
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15H03148
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
竹安 栄子 京都女子大学, 地域連携研究センター, 特命副学長 (70131414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 雅宣 兵庫県立農林水産技術総合センター, 農業技術センター, 上席・主任研究員 (00463357)
井上 守正 兵庫県立工業技術センター, 材料・分析技術部, 部次長 (20470247)
吉田 和利 兵庫県立工業技術センター, 材料・分析技術部, 主任研究員 (40470249)
春日 雅司 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (90152660)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 山田錦 / 山田錦生産者 / 農業の持続的展開 / ツーリズム / 日本酒文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度は、1)2016年度「兵庫山田錦生産者調査」の分析、成果の発表、2)「全国酒造メーカー調査」結果から選出した酒造メーカーへの質的調査、3)研究総括と成果の公表、今後に向けた課題整理、に取り組んだ。 1)「生産者調査」では以下の知見を得ることができた。①7割近くが小規模経営で、6割が65歳以上、②半数が作業効率の悪い圃場で生産に従事、③営農組合が組織されている地域の生産者の8割が家族経営、④山田錦栽培理由は「先祖からの継承」が第1位、「良い酒米つくり」は約3割、⑤約4分の1が「後継者あり」と回答、約3分の1が「誰も継がない」と回答、⑥今後の経営は、半数が「現状維持」、経営規模拡大は約1割、経営規模縮小・全面委託も1割、「不明」も1割弱、⑦山田錦販売価格に満足は約4割、特A地区の生産者では2割、⑧山田錦の伝統に誇りを持つ生産者は7割、⑨米購入先の酒造メーカー名を知っている生産者は特A地区で約3分の2、その他地区で半数弱、⑩山田錦生産に関する消費者の関心喚起に対しては、7割以上が「もっともってほしい」と回答。明らかになった課題は、①兵庫地区の山田錦生産者の減少は不可避的状況であり、特に生産効率が悪い特A地区生産者のための経営支援の組織的体制づくりが急務であること、すなわち、現状では十分機能していない営農組合と農協組織の受託機能の強化が必要、②生産者は、酒造メーカーと日本酒消費者との緊密な関係の設定を求めている、ことが明らかとなった。 本研究が目指してきた、「日本酒文化を核としたツーリズム」が山田錦生産者も好意的で、生産意欲向上に寄与することが明らかとなった。しかし、今年度の酒造メーカーへの質的調査からは、ツーリズムに積極的な蔵を「観光蔵」との別称で呼ぶ風土が日本酒生産業界にあり、これが酒造メーカーがツーリズムを導入することをためらう大きな要因となっていることが分かった。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)