2017 Fiscal Year Annual Research Report
Annotated Translation of Cartesian Scientific Documents into Japanese and a Polyhedral Approach to the Intellectual Communion in the Early Modern Period
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15H03152
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
香川 知晶 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (70224342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 伸夫 神戸大学, 国際文化学研究科, 名誉教授 (20219588)
但馬 亨 四日市大学, 関孝和数学研究所, 研究員 (30636246)
武田 裕紀 追手門学院大学, 基盤教育機構, 教授 (50351721)
池田 真治 富山大学, 人文学部, 准教授 (70634012)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | デカルト / 数学史 / 自然学史 / 近世哲学史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、デカルトの数学・自然学関係の諸論考及び学習のために筆写された文書を研究対象として組織された数学・自然学関係研究班が活動を継続し、関連文書の翻訳並びに解説・解題を執筆し、9月の全体会議をはじめとする数次にわたる個別の相互検討を経て、最終稿の完成を目指した。相互の翻訳原稿の検討はかなり徹底したもので、直接的な担当者ではない研究分担者・研究協力者も協力し、草稿の質的向上に資することになった。また、最終稿に関しては特に数学の記法が17世紀特有のものが使用されており、現代の記法との関連でかなりテクニカルな対応が必要となったが、研究分担者の努力によって満足しうる原稿の完成にこぎつけた。このように、本研究課題では、研究分担者・研究協力者全員の参加のもと、内容的な検討とともに形式的な精査も十分に行い、決定稿を完成することができた。こうして、当初の計画通り本年度内に、当該研究班による『デカルト 数学・自然学論集』が法政大学出版局から刊行された。収められた関連文献はいずれも本邦初の完訳である。さらに、翻訳自体を量的に凌駕する詳しい解説・解題を付し、本研究課題をめぐる研究成果をまとめるとともに、今後の研究の展開の方向を示すこともできた。さらに、昨年度招聘し、翻訳及び解題作成に助力を得たストラスブール大学のフレデリック・ド・ビュゾン教授による序論によって、同書のもつ哲学的意義を一般的に明らかにした。本書は人文系研究における国際交流の一形態を具体的に示すものである。こうして、昨年度刊行した『デカルト医学論集』に続き、『デカルト数学・自然学論集』を刊行することで、本研究の課題を予定通りに完遂し、最終年度を終了できた。 なお、昨年度で活動をほぼ終了した医学研究班に関連する研究としては、医学史関連の海外調査を実施し、特に医学的奇形に関する情報を収集し、その一部を論文として発表した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)