2017 Fiscal Year Annual Research Report
Collection and comprehensive study of Buddhist inscriptions from Nanbei chao period to Sui dynasty
| Project/Area Number |
15H03252
|
|---|
| Research Institution | Ryukoku University |
|---|
Principal Investigator |
佐藤 智水 龍谷大学, 公私立大学の部局等, フェロー (40116463)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都築 晶子 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (00115601)
長谷川 岳史 龍谷大学, 経営学部, 教授 (00309105)
神塚 淑子 名古屋大学, 人文学研究科, 名誉教授 (20126030)
宮崎 洋一 広島文教女子大学, 人間科学部, 教授 (50258290)
市川 良文 龍谷大学, 文学部, 准教授 (70440881)
北村 一仁 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (60748028)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
| Keywords | 東洋史 / 仏教 / 道教像 / 造像銘 / 地域社会 / 女性の造像 / 邑義 / ジェンダー |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
29年度はもっぱら国内の調査による史料の収集・整理・分析に精力を傾注した。新規史料の開拓としては、国内の美術館・博物館所蔵の中国造像・造像銘の調査を行った（藤井有隣館・東京国立博物館・書道博物館・根岸美術館・大阪市立美術館・成田書道美術館・奈良国立博物館・大和文化館・白鶴美術館）。とりわけ藤井有隣館では藤井善三郎前館長の特段の配慮を頂き、中国関係文物の全面的な調査に従事できた。中で特筆すべきは、張婆羅門等造像銘（北斉河清3年）の正確な銘記採取に成功したことである。これにより、出土地の推定ができ、山西省東南部における地域社会の実情の一端が明らかとなり、当地の他の造像銘との比較検討も可能となった。また、東京国立博物館東洋館に常設展示されている巨大な魏蛮造像（北斉天保3年）の膨大な銘記採取にも従事した。これらの貴重な史料については仏教石刻研究会（年12回）において銘文解読を行い、内容分析を進めた。年度末には総括的な報告会を開催した。一方、国内外で新たに出版された造像関係の美術書や文物考古系雑誌掲載の報告などから造像銘目録作成作業を進めた。結果「西魏造像銘目録初稿」をまとめ、北魏、東魏の造像銘目録については補正を加え、「北周造像銘目録」については次年度の計画を前倒しして９割以上の収集を終えた。新規銘記については、適宜タイム・マップにデータを入力した。タイム・マップは大学内外のアクセスを確認しつつ、適宜修正を行った。他の研究会との交流については、明治大学東アジア石刻文物研究所、同朋大学佛教文化研究所との情報交換・研究交流のほか、特に京大人文研で常時開催の雲岡石窟研究会・龍門石刻研究会（各月2回）に参加し、情報交換並びに研究交流を行った。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者が2017年8月に猛暑で体調を崩し海外調査を断念したが、体調は秋に回復したので、国内の博物館・美術館に所蔵されている仏像と造像銘の収集と整理に重点を置き、また最終年度に予定した「北周造像銘目録」作成を前倒しで遂行した。これらの国内での調査や史料整理、目録作成については順調に経緯した。海外調査については次年度に実施することにして、その経費は予算の一部を次年度に繰り越すことを学振に認められた。
|
| Strategy for Future Research Activity |
遂行できなかった海外現地調査については、次年度に数回に分けて実施する。6月に四川省、7月に陝西省、8月に山東省、10月に河北省、それぞれ６泊以内で体調に負担の少ない短期日程を計画中。事前の準備もほぼ終え、調査候補地の受入れ体制も順調に進行している。造像銘目録作成も、あらかじめ設定した「北魏」「東魏」「西魏」は達成しており、残る「北周」について細部の調整による完成を目指す。次年度は課題テーマに関わる現地調査を遂行し、課題分析の深化を進めていく。
|
Research Products
(15 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] 新編 書道Ⅰ2017
Author(s)
角井博・加藤東陽・宮崎洋一
Total Pages
158
Publisher
教育出版株式会社
ISBN
9784316203409
-
