2017 Fiscal Year Annual Research Report
Application of microsimulation models to the reform of social security system
Project/Area Number |
15H03339
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
稲垣 誠一 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (30526380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 憲之 公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構, 研究部, 研究主幹 (30102940)
小塩 隆士 一橋大学, 経済研究所, 教授 (50268132)
井伊 雅子 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (50272787)
新村 秀人 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (70572022)
森山 美知子 広島大学, 医歯薬保健学研究科(保), 教授 (80264977)
渡辺 智之 一橋大学, 国際・公共政策大学院, 教授 (80313443)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | マイクロシミュレーション / 貧困率 / ライフスタイル / 同居家族 / 年金制度 / 高齢女性 / 医療・介護 / 非アルコール性脂肪性肝疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、日本社会のマイクロシミュレーションモデルであるINAHSIMを拡張して、計量分析を行った。具体的には、研究者を3つのグループ(モデル開発、年金制度改革、医療・介護政策)に分け、年金分野では、ライフスタイルの変化と高齢者の貧困の関連、医療・介護分野では、非アルコール性脂肪性肝疾患のリスクファクターを分析する機能などを中心にモデルの拡張を行った。 特に、大きな成果が得られたものは、年金分野における問題点と制度改革の方向性の提示であった。年金制度は、保険料を納めてから実際に年金給付を受給するまでに数十年のタイムラグがあるため、足元で制度がうまく機能していたとしても、20年、30年後に制度がうまく機能している保証はない。その点をこのモデルによって明らかにした。 具体的には、将来の高齢女性の貧困化の問題である。公的年金制度は、高度成長期の標準世帯、いわゆる専業主婦世帯を念頭に制度が構築されている。専業主婦には、遺族年金制度など優遇措置が多く、専業主婦である限りにおいては、夫の死後も老後は生活に困らない仕組みになっている。しかしながら、女性のライフスタイルが大きく変容し、昨今では、専業主婦世帯は標準どころか、少数派になってしまっており、離別や未婚女性も急速に増加した。こうした女性の多くは、男性並みの就業機会を得られないまま中高年を迎え、引退・年金生活が近づいている。現時点では、両親と同居していることが多く、生活に困っていないが、両親が介護状態になったり、他界したり、本人が高齢者になったりすると、貧困化が避けられない。このような潜在化している問題が徐々に顕在化する過程を明らかにした。 モデルの推計結果によると、生活扶助基準未満を貧困と定義した場合、高齢男性の貧困率はそれほど上昇しないが、高齢女性の貧困率が現在の2倍以上25%にも達することが得られ、制度改革が急務であることを示した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] 統合失調症患者における社会機能の評価者による違いとその予測因子2017
Author(s)
西田圭一郎, 豊巻敦人, 新村秀人, 盛本翼, 谷将之, 稲田健, 二宮大雅, 堀輝, 真鍋淳, 香月あすか, 久保 隆光, 白浜正直, Kentaro Kohnog, 木下利彦, 久住一郎, 岩波明, 上野雄文, 岸本年史, 寺尾岳, 中込和幸, 住吉太幹
Organizer
第30回総合病院精神医学会総会
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