2017 Fiscal Year Annual Research Report
The study on cycle of reverse innovation in globalization:comparing the retail with the service sector
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15H03397
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
崔 相鐵 関西大学, 商学部, 教授 (10281172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向山 雅夫 流通科学大学, 商学部, 教授 (00182072)
白 貞壬 流通科学大学, 商学部, 准教授 (60400074)
趙 命来 香川大学, 経済学部, 准教授 (60582228)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | フィリピン小売市場 / 近代的小売業態 / コングロマリット / 外資 / 参入障壁 / 途上国企業の海外進出 / リバース・イノベーション / ジョリビー |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究では、平成28年度に行われたフィリピンにおける地元小売企業の成長と外資系小売企業との競争に関する研究調査の結果を論文にした。まず、2017年9月に公表されたリサーチレター「フィリピンにおける地元小売企業の成長と外資の参入障壁」では、進んでいる国で生み出された先端的技術やノウハウが強みとして発揮しにくい新興国の環境条件の下では、類似した消費性向および流通構造の問題を有している同等な新興国出身のコングロマリットの方が競争優位性を獲得しやすくなることが主張された。 外資のフィリピン市場参入において規制強化、中間層の伸び悩み、前近代的な流通構造など企業の外部要因からの問題も大きいが、そのなかでインドネシアからミニマーケット業態を同市場に持ち込んできたアルファマートの存在は大きかった。競争の激しいコンビニ業界で先端的技術を有する日米系の競合他社とは正反対に、新興国出身の新生企業が店舗数を増やしている。現地パートナーであるSMの協力なしでは語ることができないが、アルファマートは本国のインドネシアで培ってきた知識やノウハウを共通性の高いフィリピン市場で発揮することができた。 新興国内おける域内成長が国際化に結びつく理論の構築やそのプロセスを解明しようとするもう一つの試みが、「発展途上国企業の海外進出戦略に関する一考察―比ジョリビーの事例を中心に―」と題する2018年1月に公表された論文である。地元企業でありながら、グローバル企業に勝ち抜き、海外進出にも積極的かつスピーディな国際化を推し進めているジョリビーの事例を通じて「リバース・エントリー戦略」という新たな概念的枠組みを提起することができた。 こうした観点から新興国市場の新生企業候補群をより多く探索し、徹底的な事例分析につなげることを今後の研究課題にしたい。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)