2015 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児期の個体・環境要因と児童期の社会的行動の生物学的基盤についてのコホート研究
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15H03453
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| Research Institution | Mukogawa Women's University |
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Principal Investigator |
河合 優年 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (00144098)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 初実 独立行政法人国立病院機構三重中央医療センター(臨床研究部), 臨床研究部, 研究員 (90416199)
田中 滋己 独立行政法人国立病院機構三重中央医療センター(臨床研究部), 臨床研究部, 研究員 (90252345)
石川 道子 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (30193288)
小花和Wright 尚子 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (80249424)
難波 久美子 武庫川女子大学, 教育研究所, 教務助手 (40550827)
佐々木 惠 武庫川女子大学, 教育研究所, 教務助手 (00611344)
玉井 航太 北海商科大学, 商学部, 准教授 (20710635)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 発達 / 社会性の発達 / コホート / 生物学的指標 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、乳幼児期から継続的に追跡してきた三重県津市と兵庫県西宮市における研究協力者について、SESを含めた養育環境、子どもたちの社会性、学校適応などの諸指標についての調査を行っている。これら継続的な指標のデータ収集に加えて、今年度からは新たに生化学的な指標の収集を行い、これまでの質問紙、行動観察、医師観察による結果が遺伝子に何らかの痕跡を残していないか、生理的反応の個人差として現れていないかの検討に入っている。
予備調査群として追跡している「すくすくコホート三重」の小学5年生群については、質問票調査送付と同時に、任意で唾液調査（DNAメチル化測定）の協力を依頼しデータを収集した。その結果、自宅からの返送手続きや、その他関連指標の測定についてはいくつかの問題点が明らかになった。また、ストレス反応としてのコルチゾール測定についても予備研究がなされている。
研究の発達心理学に対する理論的寄与の妥当性と方法論を含めた研究全体の評価については、イギリス心理学会（発達分）と武庫川女子大学での2度にわたる検討会を通じて、フリー大学（オランダ）のサフェルスバーグ教授からコメントをいただいている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究はメインアウトカムを児童期後期の社会性に、エクスポージャーを母子関係や子どもの発達状態、家庭環境などとして、小学校高学年までの社会性がどのように進み、それらがどのような要因と関係しているのかを追跡しようとするものである。今回の研究はその最終段階であるだけでなく、初めて遺伝子および生化学的物質を使った生物学的要因との関係を解明しようとするものである。
平成27年度は、予備的であるが一般的な研究では論文化できるサイズで誕生時から追跡してきた小規模グループについて、生体サンプリング採取と解析手法についての検討がなされた。これは次年度のメインサンプルグループでの生体サンプリング採取について、手順の確認や修正を反映し、改良するためにも重要であった。
また、今年度の研究実施で最も大きな課題が倫理委員会審査であった。人を対象とした調査研究として、武庫川女子大学および三重中央医療センターでの倫理審査を受けた。生体サンプリングについてはインフォーム・ド・コンセント取得に関しての厳しい審査となったが、武庫川女子大学では二度にわたり委員会に説明を行い、審査を通過している。
以上、当初計画はおおむね順調に進んでおり、平成28年度のサンプリングと解析の準備は予定通りに完了している。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は研究計画に従って、生体サンプリングを実施する。これまでのデータについては、個々の機能領域についての発達傾向に関する検討から、ダイナミックシステムズアプローチに基づく発達理論の検討に入る。また、エピジェネティクスの視点から、遺伝子に一定の変性がみられた個体について、乳幼児期の行動指標に特定のパターンがみられるかを検討する。
また、理論的な枠組みについては、フリー大学（オランダ）のサフェルズバーグ教授を10月に招聘し、全体検討会を開催することになっている。
成果発信についても、これまでの学会発表や紀要論文から国際誌への発表に移行して行く予定である。
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[Presentation] Developmental change of mother-infant interaction (4-42 months) through microanalytical investigation2015
Author(s)
1)Kawai, M., Namba, K., Sasaki, M., Ishikawa, M., Obanawa, N. W., Yamamoto, H., Yamakawa, N., Tanaka, S. & Tamai, K
Organizer
the Developmental Section and Social Section Annual Conference 2015 of the British Psychological Society
Place of Presentation
The Palace Hotel(Manchester, UK）
Year and Date
2015-09-09 – 2015-09-11
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[Presentation] Which components would be needed to develop successful self-regulation in early childhood?2015
Author(s)
4)Namba, K., Kawai, M., Tamai, K., Sasaki, M., Ishikawa, M., Obanawa, N. W., Yamakawa, N., Tanaka, S. & Yamamoto, H
Organizer
the Developmental Section and Social Section Annual Conference 2015 of the British Psychological Society
Place of Presentation
The Palace Hotel(Manchester, UK）
Year and Date
2015-09-09 – 2015-09-11
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