2017 Fiscal Year Annual Research Report
アクティブラーニングによる学士課程教育の刷新とそれを可能にする組織開発
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15H03488
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
藤墳 智一 宮崎大学, 教育・学生支援センター, 准教授 (30248637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿曽沼 明裕 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (80261759)
安部 保海 広島大学, 高等教育研究開発センター, 研究員 (20531932)
立元 真 宮崎大学, 大学院教育学研究科, 教授 (50279965)
淡野 公一 宮崎大学, 工学部, 教授 (50260740)
とう 鋼 宮崎大学, 工学部, 教授 (90237040)
西本 裕輝 琉球大学, 学内共同利用施設等, 助教授 (20301393)
村澤 昌崇 広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (00284224)
米澤 彰純 東北大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (70251428)
渡邉 聡 広島大学, 高等教育研究開発センター, 教授 (90344845)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高等教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、アクティブラーニングの導入によって学士課程教育が改善されるプロセス、および改善成功の鍵となる組織的要因を明らかにすることにある。そのため、アクティブラーニングで高い効果を上げている国内外の成功事例を、複数のディシプリンから多角的かつ詳細に分析する。もう一つの目的は、これによってわが国の学士課程における教育改革を阻む教育実践上及び組織運営上の問題点を明らかにし、解決のためのプランを提言することにある。 研究期間全体の研究実施計画は(1)理論的枠組みの検討、(2)データ収集の方策の検討、(3)データの収集、(4)データの分析、(5)分析結果の考察、(6)要約と提言の大きく6つの段階にわかれる。これまで、(1)理論的枠組みの検討では、主に学生調査に関する独立変数、従属変数、および分析モデルを検討し、(2)データ収集の方策の検討では、調査対象、調査方法、および分析の役割分担について検討した。 前年度に引き続き本年度は(3)データの収集、(4)データの分析を行った。(3)データの収集では国内で学生調査を実施した。質問項目は、在学中の学習目標、アクティブラーニングなどの学習経験、授業で身についた能力、職業観、カリキュラムのすぐれた点に及ぶ。調査は新たに20機関の協力を得て、およそ2,200人の学部学生のデータを追加した。(4)データの分析では、授業形態を講義、実験、卒業研究に分け、理解の促進、参加管理、学習の個別化促進、個別指導の観点から教員の指導がアクティブラーニングに与える影響を検証した。その結果、アクティブラーニング促進の方法が機関によって異なる点を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
過去の全国調査に関する再分析によって、アクティブラーニングを促進する組織的要因、および促進要因の分野間比較をとおしてアクティブラーニングの実態の解明が進んだ。本研究の独自データからは、講義、実験などの異なる授業形態間の比較、同一分野の機関間、学年間比較をとおして指導における促進要因を詳細に把握することに成功した。(5)分析結果の考察、(6)要約と提言に向けて必要となる情報と新しい知見を蓄積しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は量的データの分析結果に基づいた聞き取り調査による質的データの追加と質的データによる量的データの検証が課題となる。質的データの収集では、必要に応じアメリカの大学のケーススタディを追加する。学生、教学マネジメントスタッフ、教員に対してインタビューをおこない指導の特性、教員組織の編成、学部学科での資源配分のルールを明らかにする。また、研究計画の最終段階である(6)要約と提言に着手するに当たり、これまでおこなった複数の調査の結果を比較、検討し、そこで明らかになった新しい事実に基づいてわが国におけるアクティブラーニングの効果的運用について提言をまとめる。
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Research Products
(3 results)