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2015 Fiscal Year Annual Research Report

グローバリゼーション下の教師 -生活と意識・専門職性の変容ー

Research Project

Project/Area Number 15H03490
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

油布 佐和子  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (80183987)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 保田 直美  佛教大学, 教育学部, 准教授 (00751794)
紅林 伸幸  常葉大学, 教育学部, 教授 (40262068)
高島 裕美  拓殖大学北海道短期大学, その他部局等, 助教 (40751128)
川村 光  関西国際大学, 教育学部, 教授 (50452230)
川上 泰彦  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (70436450)
中澤 渉  大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (00403311)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords教育改革 / 新自由主義 / 多忙化 / 教員組合 / 時系列調査
Outline of Annual Research Achievements

「グローバリゼーション下の教師」の生活と意識・専門職性の変容を明らかにする目的で、研究一年目は、以下の二つの課題に取り組むことを予定していた。
第一は、日本における時系列的なアンケート調査を実施することである。このプロジェクトでは、既に、1995年、2000年、2008年という過去3回の全国的調査の実績があり、これと関連付けながら新たな調査を実施することで、激動期の教師の生活や意識の変化を分析することを予定していた。この目的で、メンバーが全員一同に会し、アンケート調査についてのディスカッションや、日本における近年の調査研究動向等の共有などを行う研究会を複数回開催した。しかしながらその結果、初歩的な問題ではあるが、この調査に技法上の問題があることが指摘され、実施が翌年に持ち越されることになった。
第二の課題は、海外調査である。本来ドメスティックであった教師の生活、あるいは社会的地位や勤務環境が、グローバル化の下で、急速に近似してきている状況を把握し、日本の教師の状況をマクロな状況の中に位置づけることを目的としていた。そのために、新自由主義教育改革が推進されている英・米と、それとは異なるフィンランド・EU諸国の教員の勤務状況についてのインタビュー調査を予定した。ただし、調整がうまくいかず、結局、UKとフィンランドの二カ国の調査が実施されただけとなった。
UKとフィンランドの教員の置かれた状況は大きく異なり、評価や競争が日常の教師の生活を支配するUKで、教師の側のモチベーションが下がっていることが明らかになった。また、こうした状況を大きく左右するのが教員組合の活動であることも明らかになった。UKとフィンランドの労働組合のあり方は大きく異なり、教師の生活を左右する一つの要因がここにあることも予測され、次年度に向けて、インタビューのテーマのひとつが明確になった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

初年度の調査予定が大きく狂ったことから、それを取り戻すのが難しく、結局、全体が遅れた状況が続いた。
アンケート調査については、二年目の実施に向けてめどが立ったが、本年度予定していた学会発表には間に合わなかった。
海外調査については、予定していた半分ほどを実施し(UKとフィンランド)、そこで得た内容が次年度の米・EU調査に役立てられる見込となった

Strategy for Future Research Activity

第一に、本研究の支柱である教員対象アンケート調査を実施し、分析する。これまでのデータの欠陥を踏まえ、新たな時系列調査のために、調査の仕切りなおしをしている。過去のデータとあわせて、次年度は分析まで行えるよう努力したい。
当初予定していた米・EUの教員・教員組合へのインタビュー調査を実施する。新自由主義的な教育改革の諸相は、英米のアングロサクソン圏とヨーロッパ圏ではかなり違うことが文献等を通じて明らかになったが、そこで生まれた疑問を解消するために、インタビュー調査を予定している。焦点のひとつは組合の活動であり、米については、シカゴの教員組合・教員の状況が参考になるという情報を得たため、交渉を行っている。EUについては、まだ調整ができていないので努力を要す。

  • Research Products

    (4 results)

All 2016 2015

All Journal Article (2 results) Book (2 results)

  • [Journal Article] 義務教育教員の事例から考えられること2016

    • Author(s)
      油布佐和子
    • Journal Title

      大学時報

      Volume: NO.368 Pages: 70-75

  • [Journal Article] ワ-ク・ライフ・バランスの実現に向けて2016

    • Author(s)
      油布 佐和子
    • Journal Title

      山形教育

      Volume: 378 Pages: 12-15

  • [Book] 2016年版日本労働年鑑(教育労働者の労働問題)2016

    • Author(s)
      油布佐和子
    • Total Pages
      507(70-107)
    • Publisher
      旬報社
  • [Book] 現代日本の教師 -仕事と役割ー2015

    • Author(s)
      油布佐和子
    • Total Pages
      246
    • Publisher
      放送大学教育振興会

URL: 

Published: 2018-01-16  

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