2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H03620
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
作間 誠 広島大学, 理学研究科, 教授 (30178602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 伊知朗 広島大学, 理学研究科, 教授 (10235616)
古宇田 悠哉 広島大学, 理学研究科, 准教授 (20525167)
土井 英雄 広島大学, 理学研究科, 准教授 (50197993)
秋吉 宏尚 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), その他 (80397611)
大山 淑之 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (80223981)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 2橋結び目 / クライン群 / 放物的変換 / 自由周期 / アキラル |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)Ian Agolがアナウウンスした「3次元双曲空間上の2つの放物的変換が生成する自由でない離散群は,2 橋結び目群とHeckoid 群に限る」という分類定理において.2つのケースの内,一方のケースについては完全な理解が得られた.これは秋吉宏尚,大鹿健一,John Parkerとの共同プロジェクトである. 来年度は残りのケースの解明を目指す. (2)過去の研究で,2以上の自由周期を持つ双曲結び目,およびは3以上の自由周期を持つ素結び目はキラルであることを証明し,また素という条件を外すと,任意の自然数 n に対して,自由周期 n をもつキラル結び目を構成していた.そこで自由周期2を持つ素結び目でアキラルなものは存在するかという問題が未解決問題として残っていた.この問題に対して肯定的解答を与えた.より正確には,(a) 各符号ε=+,-に対して,自由周期2を持ちεアキラルであるが-εアキラルでない素結び目が無限に存在すること,(b) 自由周期2を持ち+アキラルかつ-アキラルな素結び目が無限に存在することを証明した.さらにそのような結び目の外部空間のJSJ分解のルートに関する詳細な情報を得た.これはLuisa Paoluzzi氏との共同研究である. (3)国際研究集会「Branched coverings, degenerations, and related topics, 2019」を足利正,島田伊知朗, 徳永浩雄,松本幸夫の4氏と共催し,トポロジー,代数曲線,組み合わせ群論などの分野の交流を図った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究を通して,2橋結び目群,Heckoid群,2つの放物的変換が生成するクライン群,そして結び目の対称性の解明が進み,また研究成果も論文として着実に発表している.
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Strategy for Future Research Activity |
(1)Ian Agolがアナウウンスした2つの放物的変換が生成するクライン群の分類定理の証明において,もう一方の残りのケースの解明を目指 す. (2)研究(1)の完成後はRiley slice外部の網目構造の解明を目指す. (3)結び目群のシンメトリー群の実現問題に取り組む. (4)すでに10回を数えた国際研究集会「Branched coverings, degenerations, and related topics」を継続発展させる.
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Research Products
(8 results)