2016 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロバブル混合スラリーの特異的固液分離挙動の解明と固液分離の高効率化
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15H04176
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
岩田 政司 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10151747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 孝徳 大阪電気通信大学, 工学部, 講師 (30581889)
安田 昌弘 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40264808)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 気泡径 / 加圧溶解方式 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,固液分離操作(凝集,沈降,濾過,圧搾脱水,遠心脱水,電場下の圧密沈降,電気浸透脱水)に対するマイクロバブル(MB)の添加効果を広範に調査する。
平成28年度は加圧溶解式MB発生機によりMB含有水を調製し,MBの挙動を調査した。すなわち,MB含有水5mLを購入した精密粒度分布測定装置(コールターカウンタ)の電解質溶液100mLと混合し,サンプリングから30s後の気泡の個数分布を測定したところ,2μm~60μmの気泡が検出されたが,中でも30μm~40μmのものが最多となった。この系に界面活性剤であるSDSを臨界ミセル濃度以上添加した場合,個数濃度がおよそ50%増加した。 血球計算板にMB含有水を採取し,顕微鏡下で気泡径の経時変化を測定した。臨界直径より大きな気泡は時間とともに気泡径が増加し,臨界直径より小さな気泡は時間とともに収縮していき,やがて光学顕微鏡で視認できなくなった。この臨界直径は,加圧溶解式MB発生機の吐き出し圧力と強い相関関係が見られ,圧力が高いほど臨界直径は減少した。MB含有水とPMMA懸濁液を混合した場合, MBの収縮・膨張速度は,粒子の無い系に比べ遅くなった。また,気泡の収縮に伴い懸濁粒子同士が引き寄せられ凝集する現象が観察できた。MBの収縮・膨張挙動を記述するため,拡散方程式とヤング・ラプラス式を組み合わせ,MBの直径の経時変化を与える式を得た。フィッティングパラメタである見かけの拡散係数により,懸濁粒子の影響を評価することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標である気泡の個数濃度の経時変化,および溶液環境の影響を明らかにすることができた。また,マイクロバブルの収縮・膨張挙動と,微粒子の凝集作用を観察することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に成果が得られているので,当初の計画に従って研究を進める。
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Research Products
(1 results)