2017 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of next-generation CRISPR system for human functional genomics
Project/Area Number |
15H04319
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
程 久美子 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (50213327)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | CRISPR / dCas9 / melting temperature / base-pairing |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、CRISPR法の改良による次世代型ヒト遺伝子機能解明のための基盤技術の開発を目的とした研究である。CRISPRシステムとは、原核生物の免疫防御システムを利用した新しいゲノム編集法であり、あらゆる生物種に応用可能な画期的技術として注目されている。本研究では、第一世代のCRISPRシステムの問題点を改良することで、第二世代の高精度および高効率のCRISPRシステムの構築を目指した。すなわち、CRISPRの分子機構の解明に基づく、ゲノム編集効率の高いガイドRNA配列の選択法、およびオフターゲット効果を回避できる目的遺伝子特異的なガイドRNA選択法を構築することを主眼とした。CRISPR法では、標的部位を塩基配列で識別するガイドRNAがCas9たんぱく質と複合体を形成し、ガイドRNAが対合したゲノム領域をCas9が切断する。そのため、間違って標的以外の領域を切断した場合には修復は難しく、オフターゲット効果と呼ばれる。そこで、本研究ではゲノム切断活性を伴わないdCas9を基盤とした応用手法を用いた。dCas9はオフターゲット遺伝子に対する切断活性はないため安全な手法と言えるが、その抑制効果が低いことから実用的ではないと考えられていた。そこで、dCas9によるゲノム編集の効率を向上させる極めて独創的な手法を開発した。dCas9では、標的ゲノムDNAに対して効率よく対合するガイドRNAを選択することが最も重要であると考え、塩基配列に依存した塩基対合の熱力学的安定性に焦点を当て、実験的手法とバイオインフォマティックスを用いた手法を組み合わせることで、dCas9によるゲノム編集効率が高い標的配列選択の条件を確立することに成功した。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(33 results)