2016 Fiscal Year Annual Research Report
Deepening governance theories in developing countries
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15H05178
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
小山田 英治 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (30580740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金丸 裕志 和洋女子大学, 人文社会科学系, 教授 (10346752)
木村 宏恒 名古屋大学, 国際開発研究科, 名誉教授 (20112386)
近藤 久洋 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (20385959)
小林 誉明 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (00384165)
稲田 十一 専修大学, 経済学部, 教授 (50223219)
杉浦 功一 和洋女子大学, 人文社会科学系, 准教授 (70453470)
西川 由紀子 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (70584936)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 開発政治学 / ガバナンス / 開発途上国 / 開発援助 / グッド・ガバナンス / 法の支配 / 民主化 / リーダーシップ |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度の2大研究課題は、国別分析の一環としてカンボジアのガバナンス分析のための現地調査、並びに『開発政治学を学ぶための60冊』出版準備作業であった。今回の科研の課題は『開発政治学入門』(2011年刊行)、『開発政治学の展開』(2013年刊行)、開発政治学会機関誌『国際開発研究』特集号(2014年)に続き、ガバナンスの国別分析を実施し、その方法論を樹立することにある。 そのため、2015年度においてはメンバーで経済成長が著しいということで注目を浴びているルワンダを取り上げ、その成長の程度とガバナンス(特に政府の役割)がどのようなものか、各種文献調査の後、2週間の現地調査を行った。その後、木村が「ルワンダの開発と政府の役割―開発ガバナンスと民主的ガバナンスの相克」を名古屋大学より電子出版した。2016年度はその延長上としてカンボジアの現地調査を行った。 『開発政治学を学ぶための60冊』は21章の解説と本の紹介の構成で大変な準備作業が必要であり、2016年度に2回の国内研究会・位置合わせを実施、2017年度秋に出版予定である。 その他、金丸と杉浦は現地調査の成果を「ルワンダのガバナンスに対する国際関係の影響」、「多民族国家における権威主義体制と開発」をそれぞれ『和洋女子大学紀要』にて発表し、小山田が"Combating Corruption in Rwanda"(Emerald Press, UK)を6月に出版予定している。 学会報告としては、日本国際開発学会で「ガバナンス論の新動向:ルワンダの開発とかかわらせて」について企画セッションを設け、メンバー4名それぞれが別のアプローチより発表した。この他、近藤が日本比較政治学会、稲田と金丸がInt'l Political Science Association(Poland)で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2016年度(および2017年度確定分)における本研究成果概要は次の通りで、おおむね予定通りの成果であった。
(1)論文(6本):「多民族国家における権威主義体制と開発:政治的側面におけるルワンダの『シンガポール・モデル』」、「ルワンダのガバナンスに対する国際関係の影響- 総合的な検証へ向けた一試論」、「紛争後の平和構築―オーナーシップと民主化の課題を中心に」、「ODAは難民を救えるか:グローバルな人口移動時代における国際貢献の構図」、「人道主義は普遍的か:新興国と国際人道レジームの未来」“Combating Corruption in Rwanda: Lessons for Policy Makers” (2)学会発表(7本):日本国際開発学会、日本比較政治学会、Int’l Political Science Association またこの他、2017年度内に『開発政治学を学ぶ60章』を明石書店より出版が確定した。この他追加的成果として、木村論文と小山田論文を統合して出版物を出す計画中となっている。 これら一連の作業と研究活動は、国内研究会や研究協力者・分担者との間において緻密な連絡を行い、事前に共同研究や出張等における準備作業を行えた。また研究協力者・分担者が本科研事業活動を優先的に実施したため、計画通りの活動が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
第1に、『開発政治学を学ぶための60冊』は、6月中に原稿を出版社に提出し、秋に刊行する予定で動いている。第2に、本科研の目標であるガバナンスの国別分析の方法については、「政治経済分析(PEA)の実施経験と課題」といったタイトルでまとめの論文を予定している。第3に、その準備作業の一環として、2000年以降、政治経済分析(PEA)をもとに援助政策を展開してきたイギリスの援助機関やその担当者、および学術面でそうした政策を支えるガバナンス関係の研究者との面談のために、今秋にメンバーで訪英する計画を立てている。 第4に、木村執筆の「ルワンダの開発と政府の役割」と、小山田執筆の英語本の日本語訳「ルワンダにおけるガバナンス改革への取り組み―汚職との闘いへの道のり―」を統合して、出版する計画を進めている。 第5に、2016年度に行ったカンボジア現地調査の報告書作成も予定している。この報告書は、政治経済分析(PEA)を方法論の基礎として組み立て、日本が途上国援助を行う際につくる「国別援助分析」の新しい方法論を提起するものと期待する。
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Research Products
(15 results)