2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H05636
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大田 浩 京都大学, 医学研究科, 助教 (50391892)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 始原生殖細胞 / ES細胞 / 増殖 / 分化 / 培養 |
Outline of Annual Research Achievements |
始原生殖細胞(primordial germ cell; PGC)は精子および卵子の起源となる細胞であるが、試験管内での継続的な培養系が確立されておらず、研究を進める上で大きな障壁となっている。近年、研究代表者らはES細胞やiPS細胞から機能的なPGC様細胞(PGC-like cell; PGCLC)を分化誘導することに成功した。さらに、研究代表者はPGCLCを用いたhigh-throughputケミカルライブラリースクリーニングを実施し、PGCLCの増殖を一定期間支持することが可能な化合物を見出している。本研究の目的は、これまでの実験系をさらに発展させることにより、PGCLCを試験管内で自在に増殖・分化させる技術の開発である。 平成28年度はPGCLCのより長期培養を行うことを試みた。昨年度の実験により、PGCLCの長期培養の大きな問題点として、多能性細胞であるEG細胞(embryonic germ cell)様の細胞が出現することが明らかとなっていた。この問題を解決するため、ケミカルライブラリースクリーニングで見出されていた他の化合物を検討したところ、EG細胞様の細胞が出現することなく、PGCLCの増殖を支持する化合物を見出すことに成功しつつある。現在、化合物やサイトカインを組み合わせることによりPGCLCの長期培養系の確立を目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
EG細胞様の細胞が出現することなく、PGCLCの増殖を支持する化合物を見出しつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
化合物およびサイトカインを組み合わせることによりPGCLCの長期培養系の確立を試みる。また、培養したPGCLCの機能解析を移植実験により行い、機能的な配偶子への分化能を検討する。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Expansion of mouse primordial germ cell-like cells in culture reconstitutes an epigenetic blank slate.2017
Author(s)
Hiroshi Ohta, Kazuki Kurimoto, Ikuhiro Okamoto, Tomonori Nakamura, Yukihiro Yabuta, Hidetaka Miyauchi, Takuya Yamamoto, Yukiko Okuno, Masatoshi Hagiwara, Kenjiro Shirane, Hiroyuki Sasaki, Mitinori Saitou.
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Journal Title
The EMBO Journal
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant