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2015 Fiscal Year Annual Research Report

非コードゲノム領域の強制転写技術を利用した革新的DNAメチル化制御技術の開発

Research Project

Project/Area Number 15H06657
Research InstitutionHoshi University

Principal Investigator

山本 直樹  星薬科大学, 付置研究所, 助教 (50757432)

Project Period (FY) 2015-08-28 – 2017-03-31
Keywordsエピゲノム編集 / DNAメチル化 / インプリンティング / long non-coding RNA
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、人為的なDNAメチル化制御の達成の為に必要な、DNAメチル化制御タンパク質とDNA切断酵素を不活性化したdead Cas9タンパク質との融合タンパク質発現ウイルスベクターの作製とそのDNAメチル化活性の検証を行った。実験計画書に記入した全てのDNAメチル化制御タンパク質について、過去の文献データにもとづき酵素活性に最低限必要なドメインのみをクローニングし、Cas9タンパク質の3'末端に融合させた融合タンパク質発現ウイルスベクターを作製完了している。その後、これらの改変dCas9を薬剤依存的に発現させることが可能なマウス神経幹細胞を作成し、特定領域のDNAメチル化状態の制御が可能かどうかをバイサルファイトパイシーケンス法により検証した。その結果、DNAメチル化状態はわずかに変化したもの、DNAメチル化変換効率は低かった。加えて、薬剤によって発現させた改変dCas9の細胞内局在を免疫染色法によって調べたところ、改変dCas9は多くが細胞質に存在していた。これらより、さらなるDNAメチル化変換効率の上昇のためには、核への局在効率を高める必要があると考えられた。
現在、文献を元に、dCas9を効率的に核内局在させる位置に核移行シグナルを付加した新たなコンストラクトを作製している。また、改変Cas9をターゲット領域に誘致するのに必要なガイドRNAについても、より効率的にdCas9をターゲット領域に誘致可能な構造をとるガイドRNAに変更し、核への局在効率を高めると共に、非特異的なDNAメチル化変化を減らすようにした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度の期間は短かったが、実験計画書に記入した全てのDNAメチル化制御タンパク質を融合させた改変dCas9の発現ベクターの作製が完了している。さらに、薬剤依存的な改変dCas9発現システムが正常に働いていることが判明した上で、配列特異的なDNAメチル化制御ができているかどうかまでを検証できている。
一方で、改変dCas9のDNAメチル化変換効率が低かった事が、問題点として挙げられる。この点に関しては、改変dCas9発現ベクターを導入できた細胞は薬剤選択により選別できている事から、障害となっているステップを特定できており、ベクターの導入効率ではなく、改変dCas9の核局在効率の低さであることが判明している。また、核局在効率の低いという問題についても、文献を元に確からしい解決方法がみつかっており、改善可能であると考えられるため、研究は概ね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

今後は、DNAメチル化変換効率の低さの原因とかんがえられる、核局在効率を改善するための改変dCas9発現ベクターの作製を行い、HEK細胞に遺伝子導入し、実際に核局在効率が改善できているのかを免疫染色法により検証する。その後、DNAメチル化変換効率が改善しているのかどうかを、バイサルファイトパイロシーケンス法によって検証する。
配列特異的なDNAメチル化制御が可能である事を確認した後、研究計画書に記載した通り、インプリント領域のDNAメチル化制御を行い、それらがDNAの高次構造、遺伝子発現、クロマチン動態に与える影響について、分子生物学的手法によって精査していく。

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Published: 2017-01-06  

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