2016 Fiscal Year Research-status Report
画像処理技術と生物光学を融合した新型海洋一次生産者別基礎生産算出アルゴリズム
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15K00513
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平田 貴文 北海道大学, 地球環境科学研究院, 特任准教授 (80576231)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 一次生産 / 基礎生産 / 海色 / リモートセンシング / 生物光学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度開発した海色リモートセンシング技術(人工衛星によって測定された海色観測値より、海洋の複数グループの植物プランクトンの光吸収係数、光合成量子収率、光合成速度を求めるアルゴリズム)の最適化を行い、開発したアルゴリズムの安定化を試みた。また、開発および最適化したアルゴリズムを用いて、海洋植物プランクトンの群集別光合成速度の衛星データセットを作成した。最適化においては、具体的には、異なる2つの最小二乗法アルゴリズムを適用した(ひとつは通常標準的に利用される評価関数の微分値を0として解析的に計算する方法で、もうひとつは評価関数の微分値を評価することで評価関数の最小値を逐次的に探索する数値計算法)。結果、標準的最小二乗法がよりアルゴリズムが安定する傾向を得た。また、開発したアルゴリズム自体の特性から、アルゴリズムへ入力するデータの数により結果の信頼性が異なることから、どの数のデータを入力するのが良いかを調べた。これは、入力データ数を変えて反復的にアルゴリズムを実行し、結果を統計量で評価しアルゴリズムの安定度などを決定した。必要なデータ数はその後の解析の目的にもよるが、本研究ではある一定のデータ数(12個)を使うのがよいと判定した。衛星データセットの再作成については、今後の解析のために全球データセットおよび日本近海用データセットを作成した。また、上記研究成果について、学会発表を行い、投稿論文用原稿を執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
提案書にある予定では、本年度は開発したアルゴリズムを最適化し、衛星データセットを作成することが目標として掲げられていた。本年度は、これらを実施した上で、学会発表や論文執筆も行ったので、順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も提案書の予定通りに研究を進め、作成したデータセットを用いて解析を行い海洋学的知見を得る予定である。
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Causes of Carryover |
海外学会での発表より、投稿論文執筆を重視し、海外旅費の利用を控えたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
投稿予定の論文の出版代、および人件費(補助員or補佐員)に利用予定である。
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[Journal Article] Obtaining Phytoplankton Diversity from Ocean Color, Frontiers in Marine Science2017
Author(s)
Bracher, A., H. Bouman, R. J. W. Brewin, A. Bricaud, V. Brotas, A. M. Ciotti, L. Clementson, E. Devred, A. Di Cicco, S. Dutkiewicz, N. Hardman-Mountford, A. E. Hickman, M. Hieronymi, T. Hirata, S. N. Losa, C. B. Mouw, E. Organelli, D. E. Raitsos, j. Uitz, M. Vogt, A. Wolanin
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Journal Title
Frontiers in Marine Science
Volume: 4
Pages: なし(online)
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Inter-comparison of phytoplankton functional type phenology metrics derived from ocean color algorithms and Earth System Models2017
Author(s)
Kostadinov, T. S., A. Cabre;, H. Vedantham, I. Marinov, A. Bracher, R.J.W. Brewin, A. Bricaud, T. Hirata, T. Hirawake, N. J. Hardman-Mountford, C. Mouw, S. Roy, J. Uitz
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Journal Title
Remote Sensing of Environment
Volume: 190
Pages: 162-177
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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