2017 Fiscal Year Annual Research Report
A novel algorithm to estimate marine primary production using bio-optics and image processing
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15K00513
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平田 貴文 北海道大学, 地球環境科学研究院, 特任准教授 (80576231)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | リモートセンシング / 植物プランクトン / 海色 / 一次生産 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、本研究で新規に開発したアルゴリズムを用いて作成した10年間分(1998-2007)の衛星観測データの解析を行なった。データ解析とは、生理生態学的視点で、異なる植物プランクトングループによる一次生産が、どのような要因により影響を受けているかについての統計学的解析である。解析の結果、日本近海において、植物プランクトンの一次生産の変動は、異なるグループでは異なる要因に強く影響を受けていることが示された。特に、珪藻類の一次生産の変動はその生物量の変動に強く依存しているのに対し、藍藻ではその生物量の変動は光生理(光合成量子収率)の変動に強く依存していた。これらの結果は、季節性が多少みられたものの、総じて年間を通して見られるものであった。一方で、ハプト藻の一次生産量の変動は複雑であり、季節によりその変動要因が異なることが示された。つまり、冬季(11月以降、翌年3月まで)には、パプト藻の一次生産の変動はその光生理の変動に強く影響を受けている一方、春季から秋季(4月から10月まで)では生物量の変動と光生理の変動が共に同等程度に一次生産の変動へ寄与していると示された。生物量の変動は動物プランクトンによる捕食などの効果も考えられる一方、光生理には海洋環境(日射など)の影響が含まれると考えられるので、結果として、海洋の一次生産変動機構の解明には、植物プランクトンをグループ別に分けて考える必要がある可能性が示唆された。
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[Journal Article] A synthesis of the environmental response of the North and South Atlantic sub-tropical gyres during two decades of AMT2017
Author(s)
Aiken, J., R.J.W. Brewin, F. Dufois, L. Polimene, N.J. Hardman-Mountford, T. Jackson, B. Loveday, S.M. Hoya, G. Dall’Olmo, J. Stephens, T. Hirata
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Journal Title
Progress in Oceanography
Volume: 158
Pages: 236, 254
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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