2016 Fiscal Year Research-status Report
HiCEP法によるフイリマングース肝臓中水銀関連遺伝子群のデータベース作成と同定
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15K00555
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
寳來 佐和子 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (60512689)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | フイリマングース / 水銀代謝 / HiCEP解析 / 肝臓 |
Outline of Annual Research Achievements |
水銀高蓄積野生哺乳類種における肝臓中脱メチル化機構に関する報告は皆無であることから、本研究において、水銀高蓄積種であるフイリマングースを用いて、遺伝子配列のデータベース作成と、②水銀濃度依存的に発現量が変化する遺伝子を特定することを目的とした。本種肝臓における水銀濃度依存的に変化する遺伝子の探索にHiCEP(High Coverage Expression Profiling)法を適用した。 本研究のゴールまでの流れは次のとおりである。初年度は①本種を沖縄本島で捕獲し、水銀分析とTotal RNA抽出のための臓器採取の実施、②水銀分析・Total RNA抽出、③HiCEP解析、④データベース作成、⑤水銀濃度依存的に変化する遺伝子の探索、⑥遺伝子の抽出、⑦遺伝子の同定、⑧成果発表を順次遂行する予定を立てた。④と⑧は現在、遂行途中である。 沖縄本島で捕獲したフイリマングースの成獣個体(オス5検体、メス5検体)の肝臓中Hg分析分析を実施した結果、Hg濃度の中央値は2.19 (μg/g wet wt.)(0.0699-12.2)であった。これら肝臓からTotal RNAを抽出した。今後、HiCEP解析を実施し、肝臓中Hgレベル依存的に発現量が変化する遺伝子を探索していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在のところ、概ね計画通りの進捗ではあるが、HiCEP解析で得られたピーク遺伝子とHgとの関係解析を実施していく中で、進捗に遅れが出る場合も予想される。その際、臨機応変に扱いやすい遺伝子から順に着手し、遂行していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のところ、今後の推進方策に変更はない。
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Causes of Carryover |
フイリマングースの追加サンプリングを実施するため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額を沖縄でのマングースサンプリングの旅費および宿泊費に当てる。
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