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2015 Fiscal Year Research-status Report

「量産衣料のデジタル仮縫い工房」開発のためのベーシックパターンモデルの検討

Research Project

Project/Area Number 15K00772
Research InstitutionOtsuma Women's University Junior College Division

Principal Investigator

土肥 麻佐子  大妻女子大学短期大学部, 家政科, 准教授 (60553542)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 角田 千枝  相模女子大学, 学芸学部, 講師 (50712337)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords人体の3次元形状 / 衣服バターン / 衣服モデル / 人体計測 / 衣服原型 / 既製服
Outline of Annual Research Achievements

消費者が選んだ好みのデザインの既製服が体型にフィットしない場合に、詳細な計測をすることなく、安価に早くカスタマイズする「量産衣料のデジタル仮縫い工房」の開発を最終目標とする。消費者が店舗で選んだ衣服の標準体型用型紙をデジタルな手法で補正して、特定個人にフィットする型紙に変換し、衣服をカスタマイズすることを考えている。これまでに女性上半身の3次元形状を、衣服設計に必要十分な情報をもつ簡略化した上半身モデル(簡略化上半身モデル)に置き換え、相同モデル化するプログラムを試作した。これを用いて、成人女性55名のデータより簡略化上半身モデルを生成し、主成分分析して個人差をあらわす特徴軸を調べた。この研究を発展させて型紙が補正できるしくみを作りたい。本研究では簡略化上半身モデルを2次元展開し、型紙操作の基本となるベーシックパターンモデルを作成するシステムを作りたい。
今年度は以下の3点について検討した。
1.上述の簡略化上半身モデルを用いて、これをどのような切り方で2次元展開すると、3次元の体型との関連がわかりやすく、再現性が高い展開図が生成できるか、その方法を検討した。
2.展開図を相同モデル化してベーシックパターンモデルとするための、アルゴリズムを検討した。1で作成した展開図を一定のアルゴリズムで相同モデル化し、その形態特性を主成分分析して形態特性を調べることにより、展開図を相同モデル化して統計的に解析することの妥当性を調べた、
3.上述の簡略化上半身モデルは、20歳~35歳の女性を対象にしたものである。年齢層を広げ、体型のバリエーションを増やすため、40歳代±2歳の日本人女性20名を対象に、人体の3次元形状計測(浜松ホトニクス社製ボディラインスキャナ使用)とマルチン法による寸法計測を行った。計測場所は国立研究開発法人産業技術総合研究所、計測期間は2015年6月~8月である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

3次元形状である簡略化上半身モデルを2次元に展開する方法を検討し、相同モデル化して統計的に解析する試みを行った。体幹部は複曲面よりなるため、一定の方法で展開した場合も2次元に展開した場合のライン形状が様々である。これをどのように相同モデル化するか、衣服に含まれるゆとり量をどのように考えるかなど、展開図を衣服のベーシックパターンとみなすためにはさらなる検討が必要である。この点を十分に検証することはできなかったが、展開図の展開方法を検討し、その展開図を相同モデル化することにより、衣服パターンの形状特性を統計的に解析できる可能性が明らかになった。また、モデル化する体型のバリエーションを増やすため、人体計測値のデータ数が少ない40歳代女性を対象に人体の3次元形状データおよび、寸法データを計測して追加することができた。初年度の試みとしてある程度の成果を得ることができたと考えている。

Strategy for Future Research Activity

展開図を衣服のベーシックパターンとみなすための検討とその検証実験を行う。併せて、体幹部の3次元形状特性の分布と個人差、同じ対象者のベーシックパターンモデルの分布と個人差の関連を調べる予定である。これにより、型紙操作の基本となるベーシックパターンモデルをタイプ分類するための詳細を検討する。
当初は簡略化上半身モデルを腰部を含んだ形状に改善してベーシックパターンモデルを生成する予定であった。しかし、モデルを作成し直すことに費用と時間がかかることがわかったため、手持ちの簡略化上半身モデルを使用し、衣服パターンをモデル化することの可能性を調べた。今年度の成果より、下半身についても同じ手法を適用することができそうである。このため腰部から臀部を別途切り出した下半身用のモデルの生成についての検討も行いたいと考えている。

Causes of Carryover

今年度の研究では、展開図を衣服パターンとみなすことの検証実験まですすめることができなかった。検証実験のために現在コンピュータの中で作成している簡略化した上半身モデルを3Dプリンタで実体化する予定である。これらの実験のために用いる消耗品費分に差額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

差額分は次年度の予算とあわせて、現在コンピュータの中で作成している簡略化上半身モデルを3Dプリンタで実体化する費用、実体化モデルに展開図モデルより試作した袖なしのブラウスを試作着用させる実験をを行うための経費として計上する計画である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 量産衣料用デジタルパターン作成のための基礎研究2016

    • Author(s)
      土肥麻佐子 角田千枝
    • Organizer
      繊維製品消費科学会2016年度年次大会
    • Place of Presentation
      東京家政大学
    • Year and Date
      2016-06-25 – 2016-06-26

URL: 

Published: 2017-01-06  

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