2019 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanics Education by means of Tracing History for Science Communication
Project/Area Number |
15K00982
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
有光 隆 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (20151186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 秀次 愛媛大学, 社会共創学部, 教授(特命教員) (40036471)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 科学コミュニケーション / 科学史 / 力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
若年層のいわゆる「理科離れ」の中でも深刻な「物理離れ」の対策として力学に興味を持たせる教材の制作を行った。これはサイエンスコミュニケーションを指向して,人物に焦点をあてながら歴史をたどって力学の発展を解説するものである。 遅れていたイラストの作成と新規イラストの追加を行い、「力学の歴史」と題して教材を作成した。この教材には、若年層が親しみを持って読めるようにイラストとコラムを挿入している。イラストは力学に直接関係する内容以外に研究者の肖像画や作品などを含めた。これらのイラストは理科系の内容に対する心理的障壁を下げる効果がある。また、コラムは歴史や哲学など関連分野への関心や知的好奇心ををいざなうトピックスを選んだ。この教材の紹介を「サイエンスコミュニケーションを指向した「力学の歴史」-コラムとイラストを入れた教材の作成-」と題して第67回工学教育研究講演会において口頭発表した。 また、科学史の観点から研究成果に対する意見を聞くために、第23回科学史西日本研究大会(主催:日本科学史学会京都支部・阪神支部・中国支部・四国支部・徳島科学史研究会)において、「若年層を対象とした「歴史をたどる力学教育」の構想」の表題で口頭発表した。 作成した教材は試作版と位置づけ、Ⅰ(アリストテレス~ロバート・フック)とⅡ(アイザック・ニュートン~アルベルト・アインシュタイン)の2部に分け、第Ⅰ部については印刷し高等学校の理科担当教員・生徒、大学生に配布して意見・感想を求めた。第Ⅱ部については、高等学校の理科担当教員と関心をもった生徒・学生に電子媒体として配布して意見・感想を求めた。 意見・感想の最終的な集約は今後実施する予定であるが、現段階では「内容が面白い」との好意的な感想を多く得ている。
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Research Products
(2 results)