2015 Fiscal Year Research-status Report
in vitro 附属器原基を用いた毛嚢等を有するリアル培養皮膚組織の開発
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15K01303
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
片岡 健 岡山理科大学, 理学部, 准教授 (10293317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻極 秀次 岡山理科大学, 理学部, 教授 (70335628)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 培養皮膚組織 / 附属器 / 組織形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
皮膚は組織細胞の治療応用が最も進んだ臓器である。事故や熱傷による皮膚組織の欠損に対して、患者自身の皮膚や同種・異種の培養皮膚が医療現場で利用されている。また皮膚の外層を構成する表皮細胞は単に被覆するための細胞ではなく、外界に開いたアンテナとして情報収集しながら生体防御にも深く関わっていることが近年明らかになりつつある。 皮膚組織の再生研究を進めるため、研究代表者・片岡は胎児マウスの皮膚より調整した表皮細胞と真皮細胞を免疫不全マウスの背部へ移植すると、3週間で完全な皮膚組織が形成されるマウス皮膚形成モデルを開発した。さらに表皮細胞、真皮細胞に血管内皮細胞と間葉系幹細胞を加えて混合培養したところ、72時間で凝集塊を形成した。現在、この培養内で形成された細胞凝集塊の潜在的な組織形成能について、詳細な検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の目的である毛嚢等皮膚附属器を有する皮膚組織の形成に関して、マウスをモデルとしたin vivo(生体内)の環境では可能となった。またin vitro(試験管内)では層構造を有する細胞塊(スフェロイド)の形成まで可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は細胞塊から附属器を有する組織を形成させる方法を開発し、動物実験でその有用性を確認する予定である。
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Causes of Carryover |
平成27年度は残額(1,191円)が発生し、次年度に繰り越すこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費として主に消耗品購入に利用する予定である。
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