2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K01362
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
木村 慎二 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (40361901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 誠 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00303131)
小野 高裕 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30204241)
櫻井 直樹 新潟大学, 医歯学系, 助教 (50251830)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 摂食・嚥下機能評価 / ピエゾセンサー / 嚥下造影検査 / 舌骨運動 / 食塊動態 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】我々はこれまでに、圧電効果により外部から与えられた振動を電気信号に変換するピエゾセンサーにより得られる嚥下時頚部 振動波形が、嚥下造影検査(VF)側面像による舌骨の動態と有意な関連があることを報告した。本研究の目的は、ピエゾセンサー波形と VFから得られる各種嚥下動態との時間的関連を検討することである。【方法】健常成人41名(男性21名、女性20名、27歳~77歳までの 平均58歳)に対し、90°座位での5mlバリウム水ならびにとろみ付バリウム水の複数回嚥下における舌骨運動、嚥下時頚部ピエゾセン サー波形ならびに食塊動態との時間的関連について解析した。【結果】舌骨運動を、嚥下開始時の安静位から後上方へ移動(VFS1)、これに続く前上方への移動(VFS2)、そこから安静位へ戻る移動(VFS3)と区分した。ピエゾセンサー波形は、波出現から第1陰性波 終了まで(PS1)、そこから最終陽性波開始まで(PS2)、そこから波が基線に戻るまで(PS3)の3相に区分した。PS1開始時間は、VFS 1開始時間とほぼ同時であった。嚥下内容物が喉頭蓋谷に到達する時間は、VFS2およびPS2開始時間とほぼ一致していた。これらの結果 は水ならびにとろみ水のいずれにおいても同様であった。【結論】ピエゾセンサーを用いた嚥下機能評価法は、舌骨運動各相の潜時測定のみならず、嚥下内容物の経時的変化も推察できる可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
健常成人41名の全データ解析が終了し、日本リハビリ学会等の国内学会へ演題を提出し、現在までの結果を発表した。また、英文論文として執筆し、英文誌「Dysphagia」に2015年10月にonlineで掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、患者群(脳卒中20名、肺炎後の廃用症候群20名、開胸・開腹患者20名)を対象とした同様な機能評価を行いデータを解析する。
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Causes of Carryover |
4月に支払がずれ込んだため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
執行済み
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Research Products
(4 results)