2016 Fiscal Year Research-status Report
日常身体活動の多面的パターン化とその個人差における遺伝要因の解明
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15K01510
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
村上 晴香 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 健康増進研究部, 室長 (20344880)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
tripette julien お茶の水女子大学, 生活科学部, 学部教育研究協力員 (30747481)
山田 亮 京都大学, 医学研究科, 教授 (50301106)
川口 喬久 京都大学, 医学研究科, 研究員 (30566120)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 身体活動パターン / 遺伝子多型 / GWAS |
Outline of Annual Research Achievements |
身体活動や運動が生活習慣病等の予防に重要であることは多くの研究により報告されている。しかしながら、これまでの研究は、日常身体活動を大局的・平均値的に評価しているものが多い。本研究では、日常の身体活動をより多面的かつ客観的に評価することを目的に行った。平成28年度においては、①身体活動パターン解析ソフトの改修、②身体活動量についてのGenome Wide Association Study(GWAS)、③GWASから検出された候補遺伝子多型をコホート参加者において解析、を実施した。 ①身体活動パターン解析ソフトの改修については、既知の身体活動強度の連続性を抽出をする際に、強度や時間を選択可能な仕様とした。②GWAS研究については、506名の成人男女を対象に、様々な身体活動パラメータとの関連を検討した。その結果、高強度身体活動時間において、複数の関連する遺伝子多型が検出された。このうち、p値が10^6未満の遺伝子多型194個を抽出し、このうち、1)近傍の複数箇所で関連が認められる、2)重要と思われる遺伝子上もしくはその近傍で関連が認められる、の2点に合致する遺伝子多型15個を選出した。これら15個の遺伝子多型について、高強度身体活動と関連する遺伝子型が高スコアとなるよう得点を付与し、15個の遺伝子多型の遺伝子スコア(0-15点)を作成した。高強度身体活動時間に対する遺伝子スコアの影響を、性別および年齢を含めた重回帰分析を行ったところ、有意な関連が認められた(p<0.05)。③これら15個の遺伝子多型について、別途、コホート参加者において解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の予定であった身体活動パターンに関与する遺伝要因の解析について、ある程度の結果が得られたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度において実施した解析を、様々な身体活動パターンにも応用する。また、順次に論文発表を行っていく。
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Causes of Carryover |
研究分担者においては、本年度、身体活動パターンの改修を予定していたが、研究代表者の研究費において一括の支払いを行ったため、残が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度において、身体活動パターン解析ソフトの微細な改修が予定されており、その際に、差額分を使用する予定である。
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