2016 Fiscal Year Research-status Report
一過性運動のタイプが心身の状態・認知機能に及ぼす影響
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15K01563
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
高橋 信二 東北学院大学, 教養学部, 教授 (50375482)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 運動タイプ / 認知機能 / ストループ効果 / 心拍変動 / 気分 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,一過性運動のタイプが認知機能,神経系,心理状態の変化におよぼす影響を検討することを目的としている.具体的には,一過性運動のタイプを①歩行,②レジスタンス運動,③バドミントン(他者と行うレジャー種目として),④コントロール(座位でのスマートフォンの操作)と設定し,各タイプの運動前後での気分(快気分,覚醒度),神経機能(心拍変動),呼気ガス諸量(%VO2max,呼吸数,呼吸交換比),認知機能(ストループ課題による情報処理速度と抑制機能)を比較する.本研究が完遂することにより,運動タイプが心身の状態,認知機能あるいは神経機能に与える影響が明らかとなり,健康づくりのための運動処方に新たな知見をもたらすことができる. 平成28年度の計画では,予定していた全被験者(N = 48)の測定を完了させることであった.実験遂行中に機器の故障というトラブルがあったものの,予定していたスケジュールよりも早く全ての実験を終えることができた.現在は,主要なデータ分析も終了し,学会発表および学術論文での報告を準備中である.また,順調に計画が進んでいるため,当初の予定にはなかった学会発表(日本体育測定評価学会第16回大会)も行うことができ,実験データの一部を口頭発表として報告することができた.また,実験データの主要な部分について, The 2017 American College of Sports Medicine (ACSM) annual meetingの学会発表に投稿し,受理され,5月31日に発表予定である. 平成29年度は,より多くの国内外の学会および学術誌で成果報告を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は,全被験者(N = 48)の測定を完了する予定であった.結果として,全ての測定(全240実験)を完了させることができ,データ処理を予定よりも早く順調に進めることができた.そのため,主要な結果については,国際学会で発表することが決まり(査読制度あり),学術団体への論文投稿も順調に進んでいる.以上,全体として当初の計画以上に順調に進めることができている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は計画通り,学会発表と論文投稿により成果を報告する予定である.
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Causes of Carryover |
次年度使用額がプラス(34,081円)となった主な理由は,前年度に当初の計画よりも多くの実験を進めることができ,本年度分の実験数が計画よりも減少したことである.また,計画当初よりも1実験あたりの験者(測定者)が少数でデータ収集可能であったこと,多くの被験者が謝金の受取を辞退したことである.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の計画から大きな変更は予定していない.ただし,研究の進捗状況が良好なため,計画より多くの成果報告(学会発表,論文投稿)ができる可能性がある. 次年度は,次年度使用金額分を考慮しつつ,計画通りに進めて行く予定である.
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