2015 Fiscal Year Research-status Report
視覚障害者スポーツ競技における選手支援システム構築のための研究
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15K01588
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
近藤 宏 筑波技術大学, 保健科学部, 助教 (10464786)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 視覚障害 / ブランドスポーツ / 調査 / スポーツ / 運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、視覚障害者スポーツに着目し、視覚障害者のスポーツや運動の実施の実態について把握し、視覚障害を有するスポーツ選手が継続的に競技に参加できる環境の整備を充実させるための支援システムの構築についての方策や目標設定を検討するための必要な基礎資料を作成することを目的に3カ年に渡り実施する。平成27年度は、視覚障害児・者を対象にスポーツ活動の実施状況やニーズを把握し、視覚障害児・者へのスポーツ活動実施に関して明らかにすることを目的に、視覚障害者515人を対象にアンケート調査を行った。調査は、インターネット調査会社が保有するリサーチモニターの中から視覚障害者を抽出して、募集を行い、Web上で回答する無記名式アンケートを実施した。その結果、調査対象者の78.0%がスポーツ活動の必要性を意識していた。また、スポーツ活動の必要性に対する意識は、スポーツ活動の実施の程度と有意な関連性がみられたが、視覚障害の程度との関連性に差はみられなかった。視覚障害者の過去1年間のスポーツ実施率は、週1日以上が30.1%、週3日以上が19.8%であった。実施種目は、ウォーキングや体操が多かった。視覚障害者のスポーツ実施率は、先行研究と比較して、成人よりは低いが、障害のある成人より高いことが推測できた。本研究から、視覚障害者が自主的かつ積極的にスポーツ活動ができる環境整備や支援方法について検討するために役立つ資料を得ることができた。視覚障害があってもスポーツ活動に対する意欲があれば、スポーツや運動ができる環境を早期に整備されることが望まれる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、調査を終えることができ、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の第1段階では、視覚障害児・者のスポーツ活動の実施状況やニーズを把握し、視覚障害児・者へのスポーツ活動実施に関する基礎情報を得ることができた。 第2段階では、視覚障害者スポーツ選手を支援する関係組織における活動状況などの実態や課題について明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
消耗品等の物品費の見積書額と請求額に差額が生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度物品費への充当を予定している。
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Research Products
(1 results)