2016 Fiscal Year Research-status Report
視覚障害者スポーツ競技における選手支援システム構築のための研究
Project/Area Number |
15K01588
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
近藤 宏 筑波技術大学, 保健科学部, 助教 (10464786)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 視覚障害 / スポーツ / 弱視特別支援学級 / 体育 / 実態調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】視覚障害者スポーツに着目し、視覚障害者のスポーツや運動の実態について把握し、視覚障害を有するスポーツ選手が継続的に競技に参加できる環境の整備を充実させるための支援システムの構築についての方策や目標設定を検討するための必要な基礎資料を作成するために研究を推進している。本年度の研究では、弱視特別支援学級における体育の実態や課題を把握することを目的に調査を行った。【方法】対象は、弱視特別支援学級を有していた小学校および中学校とした。研究デザインは、郵送法による無記名自記式調査とした。調査票の回答は、弱視特別支援学級の担任、または弱視特別支援学級の状況に詳しい教職に依頼した。調査票の回答方式は、調査項目により単一または複数回答式、および数値記入回答式とした。なお、その他の回答や課題・問題点については自由記述式とした。【結果】体育の授業以外での体力・運動能力の向上に対する取り組みを行っている学校は、小学校で58.7%、中学校で40.4%であり、小学校の方が有意に高かった(P<0.05)。体育の授業での児童・生徒同士の助け合いや役割を果たす活動について、取り入れに消極的(あまり取り入れていない、全く取り入れていない)であった割合は、33.8%であった。視覚障害教育歴の全体の平均年数は、3.2±5.3年であった。一方、1年以内の弱視特別支援学級担当教員は、全体の4割程度を占めていた。視覚障害のある児童・生徒のために配慮をしている施設や場所がある学校は56件(22.0%)であった。配慮等をしている施設や場所は体育館17件(30.4 %)が最も多かった。【まとめ】本調査により、弱視特別支援学級における体育の実態や課題を明らかにし、視覚障害スポーツの支援システムの構築についての方策を検討するための基礎資料を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アンケート調査の配布ならびに回収ともに順調に行われ、現在、分析作業を行っている。おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、分析作業を行っている。今後、分析結果を基に論文執筆を行う予定である。
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Research Products
(1 results)